文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

2015-01-01から1年間の記事一覧

翁長・沖縄県知事の闘争宣言。翁長知事が10月に承認を取り消し、それ以来激化してきた政府と沖縄県の対立だが、いよいよ、法廷闘争に発展するのが決定的となった。 翁長知事は県庁で記者会見し、「承認取り消しは適法かつ正当だ」と重ねて強調。日本政府への闘争宣言を行った。余計な御世話かもしれないが、翁長知事の闘争を全面的に支持する。

・ http://www.47news.jp/CN/201511/CN2015111101001209.html 2015/11/11 17:02 【共同通信】 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設計画をめぐり、沖縄県の翁長雄志知事は11日、移設先である名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消した処分を撤回…

「辺野古問題」とはなにか。「辺野古問題」の原点は明治初期の「琉球処分」にあり。昨日、「月刊日本」12月号の「沖縄辺野古問題特集」のためのインタビューを受けました。「日琉同祖論」や「沖縄言語論争」などと「現代の琉球処分」としての「辺野古問題」にについて、話しました。東京警視庁機動隊が「辺野古抗議弾圧」のために沖縄入りしたことで、武力併合という「琉球処分」の色合いが濃くなってきました。「琉球処分官=松田道之」も鎮台兵と警察を伴って琉球に乗り込み、琉球処分を断行した。安倍晋三も 、機動隊員とともに沖縄辺野古に乗

・ (続きは、「イデオロギーから存在論へ」「文学や哲学を知らずして政治や経済、軍事をかたるなかれ」がモットーの『思想家・山崎行太郎のすべて』が分かる!!!有料メールマガジン『週刊・山崎行太郎』(月500円)でお読みください。登録はコチラから→http://…

日琉同祖論の系譜学ー日本人にとって「辺野古移設問題」とは何か?

・ 沖縄問題を語る時、多くの人が無意識のうちに、洗脳され、信じ込まされているものに、沖縄の人種や文化、習俗が日本と類似しているとか、同根であるという「日琉同祖論」的言説がある。もちろん、人類学や言語学、民族学、民俗学・・・が総動員されている…

ニューヨークタイムズも「辺野古移設問題」で、日米政府を批判している。

・ 「日米、県民の意思否定」 NYタイムズ、社説で主張 琉球新報 11月9日 13時1分 【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】米有力紙ニューヨーク・タイムズは5日付で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向け、日本政府が埋め立ての本体工事に入ったことに…

「辺野古移設問題」と「官僚階級論」。

・ 沖縄の米軍基地移設先問題としての辺野古問題は、安倍政権の問題であるが、厳密に言うと、政治家の問題というよりも、「官僚」の問題であるように見えるの つまり、安倍政権は、「辺野古移設」を強行しようとしているが、その背後で仕切っているのは、安…

「辺野古問題」の本質は「官僚問題」である。松田道之と琉球処分。

・琉球王国は、琉球処分までは、外国だった。軍隊と警察を引き連れて行き、沖縄=琉球の人々の反対を押し切って、琉球処分を断行したのは、「処分官」の松田道之という人物だった。外国だった琉球王国は、どのようにして、大日本帝国の領土(版図)に組み込まれ…

薩摩侵攻と琉球処分こそ「沖縄米軍基地問題」の原点である。安倍政権のアメとムチの「米軍基地辺野古移設論」に異議あり。

・ 琉球と日本の関係を、言い換えれば、日本の琉球王国侵略史を語る時、この二つの事件を忘れてはならない。1609の薩摩侵攻と1879の琉球処分。これが、琉球王国滅亡史である。この琉球王国に奄美の島々も含まれる。「日琉同祖論」に代表される沖縄学や民俗学…

沖縄にとって「辺野古米軍基地問題」とは何か?沖縄に米軍基地が集中するのは、何故か。何故、沖縄の米軍基地問題は、日本国民の問題となりえないのか?

・ 沖縄の「辺野古米軍基地問題」が、いよいよ、本格的に政治問題化しつつある。埋め立て工事の開始、中止、あるいは再開と目まぐるしく変動している。しかし、日本政府は、一貫して、米軍基地の「辺野古移設」を強行しようとしている。日本政府の強硬姿勢の…

哲学者と哲学研究者のデイフェランス。思想の肉体化とは何か。

・ 広松渉と熊野純彦のという現代日本の知性を代表する師弟問題から始めたい。もちろん、熊野純彦は、広松渉の弟子である。私は、佐藤優の『広松渉論』で、初めて知ったのだが、広松渉と熊野純彦との間には、師弟関係とはいいなから、複雑で微妙な人間関係が…

安倍外交と南京事件と櫻井よしこ。

「価値観外交」とか、なんとか言って、世界で物笑いの種になっているにもかかわらず、自分たちだけで自己満足しているようだが、安倍外交は、「南京事件問題」や「慰安婦問題」などへの対応を見ても分かるように、幼稚そのもの。批判する気にもならない。や…

「日中韓首脳会談」の政治学。

「ネット右翼政治家」である安倍晋三や安倍内閣の面々は、「歴史認識問題」というトゲを抜き取りたいと思っているようだが、それが、まさしく、安倍晋三らが「ネット右翼政治家」であることの証明となっている。「南京事件問題」にしろ「慰安婦問題」にしろ…

北村稔とレフト・ブック・クラブ。北村稔によれば、ティンパーリーの背後には、国民党の影だけではなく、イギリス共産党やコミュンテルンの影があるそうだ。北村稔の推理力には驚くが、しかし、それは歴史研究者の推理力ではないだろう。

・ 北村は、ティンパーリーの『戦争とは何か』の出版元(?)が「レフト・ブック・クラブ」「ゴランツ書店」という左翼出版社だということからも、ティンパーリーの言論活動の背後には、「国民党の影」だけではなく、「イギリス共産党やコミユンテルンの影」が…

北村稔の「独断」と「思い込み」と「偏見」の歴史学。北村のトンデモ理論を借用し、「南京大虐殺はなかった論」を頑強に主張する櫻井よしこ。ー櫻井よしこにおける「ネット右翼」の研究(12)。

・ 『 「南京事件」の探究―その実像をもとめて』 (文春新書)における北村の歴史的推論には歴史学者とは思えないような稚拙な独断と思い込み、偏見があふれている。たとえば、ティンパーリーだけが東京裁判に出廷しなかったのは、「工作員(スパイ)」という身…

「南京事件の探究」で売り出した北村稔は「歴史研究者失格」である。その資料分析とテクストクリテイークは、まったくのデタラメ。よく立命館大学教授が務まるものだ。北村のデタラメを指摘する同僚や学生は一人もいないのか?その北村の「妄想的南京事件論」を盲信し、「南京大虐殺はなかった論」の根拠にしているのが櫻井よしこ。櫻井よしこに「日本人よ、『歴史力』を磨け」と言われても、返事に窮する。もっと本を読めよ。ー櫻井よしこにおける「ネット右翼」の研究(11)。い

・櫻井よしこは、『異形の大国 中国』(平成20年)で、ティンパーリについて、こう書いている。 ちなみに、南京戦当時、ティンパーリーが南京にいた事実はない。現場にいなかったにもかかわらず、日本軍による南京大虐殺の根拠となった作品を著したティンパー…

ティンパーリは、本当に国民党宣伝部の「情報工作員」だったのか?もし、「工作員」だったとすれば、いつから、工作員になったのか?ー櫻井よしこにおける「ネット右翼」の研究(10)。

・ 北村稔は、証拠不十分にもかかわらず、ティンパーリが、国民党政府に雇われた「情報工作員」だったと断言し、すべてをその前提に基づいて推測・判断している。歴史家にあるまじき資料や文献の処理に関わる批判的思考力の欠如である。つまり、北村は、二次…

櫻井よしこよ、歴史力を磨け。ー「櫻井よしこにおける『ネット右翼』の研究(9)」。

・櫻井よしこに、『日本人よ、歴史力を磨け』という本がある。皮肉である。タイトルは自虐ネタのギャグだろうか。櫻井は、日本の近代史を論じている。特に南京事件について、ウンチクを傾ける。しかし、ほとんどは、北村稔の 『「南京事件」の探究―その実像…

櫻井よしこはメルケルか?(笑)。「will」という雑誌が「櫻井よしこ特集」を組んでいるらしい。そこで、櫻井よしこが、「日本のメルケル」だとかなんだとかいう阿呆な特集を組んでいるらしい。世も末である。ー櫻井よしこにおける『ネット右翼』の研究(9)。

・ ここ二、三日、ヤクルトとソフトバンクの「日本シリーズ」を見ていて思ったことがある。そいういえば、日本のテレビが、「プロ野球中継」を、あまりやらなくなっているが、何故だろう。カネがかかるのだろうか?それとも「プロ野球中継」が、視聴率を稼げ…

二次資料『曾虚白自伝』は信用できるか?ー櫻井よしこにおける『ネット右翼』の研究(8)。

・北村稔は、何の疑問もなしに、『曾虚白自伝』の記述を鵜呑みにして、ティンパーリーやスマイス等の「南京事件報告」(『戦争とは何か』など)を、国民党政府の国際宣伝(スパイ)のための「インチキ文書」「捏造文書」と「推測」=「憶測」して論を立てているが…

櫻井よしこと北村稔、あるいは北村稔著・『「南京事件」の探究』の政治学

・ 「南京事件論争」に関して、櫻井よしこが全面的に依拠する『「南京事件」の探究』の著者・北村稔(立命館大学教授)は、歴史学研究の中立性、客観性、非政治性・・・を強調しているにもかかわらず、櫻井よしこが主宰する「国家基本問題研究所」という名の政…

ライトな「ネット右翼」とデイープな「ネット右翼」。櫻井よしこは典型的な「ライトなネット右翼」である。ー櫻井よしこにおける『ネット右翼』の研究(7)。

・ ろくに資料や文献に眼を通すこともなく、断定的口調で、「受け売り」と「知ったかぶり」を繰り返し、挙句にボロを出しまくる「ライトなネット右翼・櫻井よしこ」に対して、桜井誠は「デイープなネット右翼」だと言っていいだろう。全面的に擁護するつもり…

南京大虐殺の主役、ティンパーリとスマイス。櫻井よしこにおける『ネット右翼』の研究(6)。

・ 櫻井よしこは、自分の頭で考えていない。「受け売り」と「パクリ」だらけである。櫻井よしこが、いつも「自信満々」なのは、自分で考えたことがなく、他人の説の「受け売り」と「パクリ」だからであろう。「南京大虐殺事件」では、北村稔の『南京事件の探…

櫻井よしことティンパーリ。ー櫻井よしこにおける『ネット右翼』の研究(5)。

・北村稔は、『「南京事件」の探究』で、中国が主張する 「南京大虐殺」事件の重要な証言者の一人で、問題の著書『戦争とは何か』の作者であるティンパーリは、国民党の宣伝係(スパイ)だったと書いている。北村稔は、「だからティンパーリの証言は信用できな…

櫻井よしこと北村稔とティンパーリ。櫻井よしこにおける『ネット右翼』の研究(4)。

・櫻井よしこの歴史認識にしろ、エイズ薬害論にしろ、あるいは、憲法論、A級戦犯分祀論、中国脅威論にしろ、「知ったかぶり」や「受け売り」「パクリ」の秘密は、一つか二つの資料や文献に単純に洗脳され、それを素朴に信じ込むところにある。「ネット右翼文…

櫻井よしこと安倍晋三ー櫻井よしこにおける『ネット右翼』の研究(3)。

・大問題は、政治家たちの「ネット右翼化」、とくに政権中枢部の政治家ちが「ネット右翼化」しているところにある。佐藤優も政権中枢部の「反知性主義」は危険であると書いている。安倍政権の「危険性」は、安倍首相を筆頭とする政権中枢部の政治家たちが、…

櫻井よしこにおける『ネット右翼』の研究(2)ー櫻井よしこと武藤貴也。

・ 国会議事堂前の「反安保法案デモ」を、ツイッターで「自己中心的」などと批判した自民党衆議院議員の武藤貴也は、逆に「ホモ疑惑」で、週刊誌の追究で火達磨になり、自民党を離党させられた挙句、議員辞職寸前に追い込められているが、この武藤議員は、百…

本日(10/20)、恒例の「月刊日本」辻説法があります。午後5時ー7時。新橋駅前SL広場。私も参加予定です。

・ (続きは、「イデオロギーから存在論へ」「文学や哲学を知らずして政治や経済、軍事をかたるなかれ」がモットーの『思想家・山崎行太郎のすべて』が分かる!!!有料メールマガジン『週刊・山崎行太郎』(月500円)でお読みください。登録はコチラから→http://…

櫻井よしこにおける「「ネット右翼」の研究。

・三木清に「パスカルにおける『人間』の研究」という本がある。三木清の処女作である。哲学者・三木清は、人気者だったが、毀誉褒貶の激しい人物だったらしく、それを揶揄して、「三木清における『人間』の研究」を書いたのは、多分、大宅壮一だったと思う…

小林秀雄と満洲と南京事件。「南京大虐殺はなかった論」の背景を考える。

・「新潮」11月号に、大澤信輔という人が、「小林秀雄と朝鮮・満洲旅行」の話を、かなり綿密な資料や文献の調査・分析の上で書いている。小林秀雄は戦時中、朝鮮・満洲旅行を5、6回、繰り返している。私も興味を持って、「小林秀雄と満洲」というテーマで…

桜井誠と櫻井よしこの差異は何処にあるのか?「存在論としてのネット右翼」と「イデオロギーとしてのネット右翼」との差異である。存在論的ネット右翼とイデオロギー的ネット右翼。

・ 私は、櫻井よしこには興味ないが、桜井誠には大いに興味ある。桜井誠のヘイトスピーチに賛同しているわけではないが、「ヘイトスピーチ批判」をも恐れない桜井誠の思想的過激さは、大衆=民衆の集合的無意識に根ざしている。「既得権益層(マスコミ、官僚…

櫻井よしこと南京事件とネット右翼。

・ 櫻井よしこの「週刊新潮」最新号のコラムを立ち読みした。すると、中国がユネスコ登録をしたと言う「南京事件」、あるいはネット右翼が大好きな「慰安婦問題」について、またまたいい加減なことを書いている。櫻井センセイ曰く、 『南京大虐殺』なぞ存在…