文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

2016-01-01から1年間の記事一覧

序論ー安倍政権は「ネット右翼政権」である。

『ネット右翼亡国論』 ■序文ー「ネットA」と「ネット右翼B」 「ネツト右翼」という言葉がある。現代日本の政治や文化、思想、学問・・・を象徴する言葉の一つである。しかし、この「ネツト右翼」という言葉は、今では、「ヘイトスピーチ」や「偏狭的ナショナ…

『ネット右翼亡国論ー桜井誠と廣松渉と佐藤優の接点ー』

『ネット右翼亡国論ー桜井誠と廣松渉と佐藤優の接点ー』■桜井誠と廣松渉と佐藤優の接点 私が、安田浩一の『ネットと愛国』を立ち読みして、桜井誠に興味を持ちはじめた頃は、同時に、私は、哲学者で東大教授だった廣松渉の思想遍歴にも興味を持ち始めた頃だ…

廣松渉と桜井誠2

広松渉と桜井誠。 広松渉と桜井誠、この二人に共通点が何かあるだろうか。おそらくない。 広松渉は東大教授であり、マルクス主義研究で、世界的にも高く評価されている「哲学者」だ。学問的業績は数え切れない。著書も、『マルクス主義の成立過程』や『マル…

ドストエフスキーと清水正。未亡人プリへーリャの「踏み越え」

父称を逆転しただけである。プリへーリャは彼のことを「いい方」と言っている。両者に秘められたこの符号から、プリへーリャとアファナーシイの性的関係を読みとれば、『罪と罰』一編は全く新しい世界を再構築することになる。>>(清水正『清水正・ドストエフ…

『ネット右翼亡国論ー桜井誠と廣松渉と佐藤優の接点ー』

私が、安田浩一の『ネットと愛国』を立ち読みして、桜井誠に興味を持ちはじめた頃は、同時に、私は、哲学者で東大教授だった廣松渉の思想遍歴にも興味を持ち始めた頃だった。私は、その頃、佐藤優との対談予定があり、そのための資料として、佐藤優の『廣松…

ドストエフスキー《引用》

シャートフの発言。《民衆を持たぬ者は、神を持つことがない!自国の民衆を理解することをやめて、民衆との結びつきを失った者は、即座に、それに応じて、国民的な信仰を失うし、無神論者になるか、無関心派になるしかない。》(『悪霊』) 《いかなる国民も…

ハイデガー

ヴイトゲンシュタインのハイデッガー論 《私はハイデガーが存在と不安について考えていることを、十分に考えることができる。人間には、言語の限界へ向かって突進しようという衝動がある。たとえば、何かが存在するという驚きを考えてみるがいい。この驚きは…

廣松渉と桜井誠ー「ネット右翼亡国論」

■廣松渉と桜井誠の共通性と差異性 廣松渉といえば、東大大学院を経て学者となり、高名なマルクス主義哲学者になり、東大教授まで上り詰めた人である。『マルクス主義の成立過程』や『世界の共同主観的構造』『存在と意味』など、その著作は膨大なものであり…

カンサンジュン=

姜尚中(カン・サンジュン)の『在日』 《そうだ、もうひとりの自分、「姜尚中」になるのだ。そう思ったとき、わたしは「永野鉄男」を捨てて「姜尚中」を名乗ることにしたのである。 「自分探し」の果てに今まで抑圧してきたものを一挙に払いのけ、新しくよ…

へーゲルの「世界史的個人」

《だから、また世界史的個人は、生真面目にこれにするか,あれにするかと,いろいろ思案したりなどしない。何者ものをも顧みずに、一路その目的に突進する。そのためにまた、他の大事な、時によると神聖なことにまで軽々に取扱うというような場合もある。この…

つかこうへい『娘に語る祖国』より。

≪パパのペンネームは、つかこうへいです。 本名は金峰雄(キムボンウン)と言います。 昭和二十三年四月二十四日に、金泰烈(キムテイヨル)、黄命妊(ファンニョイイン)の次男として福岡県嘉穂郡嘉穂町牛隈で生まれ出た、韓国人です。 ≫(23)≪また、昔差別された…

安倍晋三と麻生太郎

安倍晋三と麻生太郎ー「ネット右翼亡国論」 安倍晋三と麻生太郎と「ネット右翼亡国論」。安倍政権は「ネット右翼政権」である。 たとえば、安倍首相は国会答弁の中で、「「ポツダム宣言」は読んでいない」と発言した。麻生太郎は、「憲法改正はナチスに学べ…

『ネット右翼亡国論』ー廣松渉と桜井誠

廣松渉と桜井誠。 廣松渉から桜井誠へ。「思想の土着化」や「思想の存在論化」とは何か。廣松渉がマルクス主義的革命家なら桜井誠も革命家である。 Ⅰ廣松渉と桜井誠まず、「思想の土着化」や「思想の存在論化」について簡単に説明しておこう。「思想の土着化…

佐藤優と『ネット右翼亡国論』

佐藤優と『ネット右翼亡国論』私が、現在、深い関心と興味を持って読んでいる現役の思想家や文学者は少ない。今、私が、違和感なしに読めるのは、あるいは私が、読むに値すると思っているのは、柄谷行人と佐藤優のふたりだ。彼等の中に、「反知性主義的なも…

「右翼亡国論」メモと引用文。

■安田浩一の『ネットと愛国』を読む。桜井誠の名前を知ったのはかなり早い。しかし、ほとんど興味も関心ももたなかった。むしろ批判的に見ていた。私が、桜井誠に強い関心と興味を持つようになったのは、二つの事件が関係している。一つは、安田浩一という人…

近日中に、当ブログ「哲学者=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記』(http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/)は閉鎖することにしました。これまで当ブログを愛読し続けてくださった皆様、これまでのご支援、本当にありがとうございました。今後は、スマートフォンに特化した、次のアドレス(http://yamazakikotaro.hateblo.jp)に移行して、心機一転、『毒蛇山荘日記2』という名称の新ブログ(スマートフォン版)として再開します。登録情報の変更をお願いします。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 山崎行太郎の政治=哲学ブログ「毒蛇山荘日記2」 http://yamazakikoutarou.hateblo.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 山崎行太郎への緊急連絡と情報提供、取材申し込み、原稿依頼、学生レポート等はメールで・・・。 ★メールとレポートはここか…

大量殺人と『ネット右翼亡国論』

大量殺人と「ネット右翼亡国論」。 「ネット右翼」という言葉がある。定義は明確ではないが、先日、相模原の障害者施設で起きた大量殺人事件は、「ネット右翼」、あるいは「ネット右翼現象」という言葉をキーワードに、分析=解明できるのではないかと、私は…

「週刊文春」と「週刊新潮」とメディア・スクラム

「週刊文春」と「週刊新潮」とメディア・スクラム。 「週刊文春」に続いて「週刊新潮」までが「鳥越スキャンダル」を取り上げたらしい。明らかに、「週刊文春」と共同戦線をはるつもりであろう。まさに、「野党統一候補潰し」をねらった保守系=自民党系週刊…

大量殺人犯は「ネット右翼」だった?

👈応援クリックよろしくお願いします! 神奈川県の身障者施設で、19人の死者を出した「大量殺人事件」だが、犯人の言動を少しずつ知るにつけ、私は、当初より、犯人の思想的背景を考えざるを得ないのではないか、と思うようになったが、どうも、犯人は、かなり…

綺麗事の偽善社会が「大量殺人事件」を引き起こす。

神奈川県の身障者施設に於ける残虐きわまりない大量殺人事件は、1人の精神異常者が引き起こした犯罪ということも出来ないわけではないが、そういうことで済むような問題ではないように、私には見える。綺麗事の偽善社会が、引き起こした事件という側面はない…

大量殺人事件と世界テロ事件 の深層心理。

元職員による養護施設の知的障害者を対象にした大量殺人事件が起きたようだが、私には、この事件は、突発的な、偶発的な事件とは思えない。犯人は、犯行後、自首しており、また、犯行後の犯人の話によると、「弱者、障害者を殺す」ことを目的としていた「確…

安倍自民党惨敗の可能性。次期総選挙において安倍自民党が惨敗する可能性が出てきたと、「週刊ポスト」が書いている。

参院選で大勝したと言われている安倍自民党だが 、そのデータを細かく分析していくと、「安倍自民党大勝」は表向きのデータで、実は、「安倍自民党の崩壊の始まり」という意味が隠されていたというのだ。おそらく「野党共闘」、あるいは「野党統一候補」の成…

「田中角栄を葬ったのは誰か」(「月刊日本」)出版記念シンポジューム。著者の平野貞夫や小沢一郎等が結集。7/26、午後5:30〜。憲政記念館。無料。

「田中角栄事件」と「小沢一郎事件」、そして、今、現在、進行中の「鳥越俊太郎事件」。そこに共通するものは何か?私見によれば、それは、メディアの「権力の走狗化」という問題である。田中角栄にしろ、小沢一郎にしろ、「既成権力」側が、これは危険だと…

山崎行太郎の新刊『ネット右翼亡国論 ー桜井誠と廣松渉と佐藤優の接点 』(春吉書房)が発売中。

(続く) … ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 続きは、『思想家・山崎行太郎のすべて』が分かる!!!有料メールマガジン『週刊・山崎行太郎』(月500円)でお読みください。登録はコチラから→http://www.mag2.com/m/0001151310.html ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 小生の近著(8/3)…

「文春スキャンダル」に群がる「ネット右翼」と「保守論壇」。

最近の日本の政治的、思想的な地盤沈下を象徴する事件だ。ガセネタを承知の上で、選挙妨害が目的で、都知事選の「野党統一候補」として、有力候補者として注目されている鳥越俊太郎に関する「鳥越スキャンダル」を報じた「週刊文春」のシモネタ記事に、「ネ…

情報戦が激化。安倍官邸や内閣調査室の先導、売り込みも噂される「鳥越=文春スキャンダル」。

「鳥越知事」誕生の可能性を恐れた官邸や情報機関が、ガセネタと知りつつ、積極的に週刊誌(週刊新潮と週刊文春)に売り込み。現代日本の政治を動かしているのは、政権の走狗と化した週刊誌ジャーナリズムの「曝露情報」という哀しい現実。おそらく文春サイド…

「週刊文春」の選挙妨害事件。

野党統一候補で、都知事選を有利に闘っている「鳥越俊太郎」の「スキャンダル」を追い掛けていた週刊文春が、「選挙妨害スキャンダル=刑事告訴」を覚悟の上で、暴走したらしい。岩上安身氏関連の、以下のような記事が有ったので、参考のために、引用、掲載す…

ヘーゲルと「青年ヘーゲル学派」。

ヘーゲルはマルクスやキルケゴールとの関係で語れることが多い。つまりヘーゲルはヘーゲルにおいて語られることは、それほど多くない。マルクスやキルケゴールとの関係で語れる時のヘーゲルは、イデオロギーとしてのヘーゲル主義として、つまり否定されるべ…

「情報合戦」の政治学。

都知事選とトルコ・クーデタ。都知事選は、自民党推薦候補が早くも脱落しそうだが、ここへ来て、いよいよ誹謗中傷や女性スキャンダル曝露、政治資金疑惑など、泥仕合いの様相を呈しつつあるようだ。特に「野党統一候補」の鳥越俊太郎への病気や高齢を意識し…

クーデタの一夜。トルコでクーデタが起き、エルドアントルコ大統領の強権政治に反対する反乱軍が全権を掌握したらしいという情報が流れてきた時、私は、世間の顰蹙を覚悟の上で言うのだが、正直に言って、かなり興奮した。

クーデタというと、私は、真っ先にポール・ヴァレリーの「知的クーデタ」よいう言葉を思い出す。私は、文芸評論家・秋山駿経由で、この「知的クーデタ」という言葉を知ったのだが、この言葉は、長いこと、頭にこびりついて、脳裏から離れなかった。私は、必…