文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

佐藤優と『ネット右翼亡国論』

佐藤優と『ネット右翼亡国論』

私が、現在、深い関心と興味を持って読んでいる現役の思想家や文学者は少ない。今、私が、違和感なしに読めるのは、あるいは私が、読むに値すると思っているのは、柄谷行人佐藤優のふたりだ。彼等の中に、「反知性主義的なもの」や「ネット右翼的なもの」の対極にある思考、「ネット右翼的なもの」と無縁な思考、それらと対立する思考を見出すからだ。私は、「反知性主義的なもの」と「「ネット右翼的なもの」と対極にある思考を「存在論的思考」と呼ぶ。私が、「思想の土着化」、あるいは「思想の存在論化」「思想の内在化」「思想の血肉化」と呼ぶのは、「存在論的思考」のことである。

さて、その一人、佐藤優は、現在、売れっ子の思想家、国際ジャーナリスト、作家である。私は、「売れっ子」や「ベストセラー作家」には、格別の関心はない。むしろ、世間や流行に迎合するようで、敢えて遠ざける癖があるのだが、佐藤優は別である。
私は、佐藤優のデビューの当時から注目して読んでいる。『国家の罠』や『獄中記』から『いまを生きる『資本論』』や『神学の思考』『廣松渉論()』にいたるまで、ほとんどの本を読んでいる。私は、佐藤優の本を読むことに飽きることがない。何故か。私は、佐藤優の思考の中に、究極的なものを、あるいは未知のものを見出すからだ。

私は、私のデビュー作、つまり最初の著書『小林秀雄ベルクソン』の冒頭に、こう書いた。






佐藤優マルクス』①「労働力の商品化」とは何か?佐藤優は、マルクス主義経済学が「政治革命のために・・」という政治的イデオロギーを中心に『資本論』を読むのに対して、マルクス経済学は、純粋に資本主義経済を「内在的論理」で分析解明するために『資本論』を読んでいく、と主張する。

佐藤優マルクス』②具体的に言えば宇野弘蔵の『資本論』研究が、マルクス経済学である。佐藤優は、浦和高校時代に、宇野弘蔵の弟子筋の鎌倉孝夫の『資本論』読書会に参加し、『資本論』の読み方の手ほどきを受けている。言い換えれば、佐藤優の『資本論』読解は、高校時代から始まっており、




佐藤優マルクス』③かなり本格的で、筋金入りである。さて、では、宇野理論の特徴は何か。宇野は、『資本論』と革命運動や革命理論と切り離し、純粋に資本主義経済の分析理論として『資本論』を読んだ結果、『資本論』の中心的テーマは「労働力の商品化」理論にあると考える。




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山崎行太郎(哲学者、文藝評論家)にリツイートされました

10月20日
山崎行太郎bot @Tetutarou0610
佐藤優マルクス』⑤ピケテイが、マルクスの労働力の商品化をまったく理論していないと批判している。あるいは、柄谷行人の『資本論』の読み方は、労働力の商品化論ではなく、価値形態論を重視する。佐藤優柄谷行人の差異は「労働力商品化論」と「価値形態論」の差異であると言えるかもしれない。




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山崎行太郎(哲学者、文藝評論家)にリツイートされました

10月20日
山崎行太郎bot @Tetutarou0610
佐藤優マルクス』④もちろん、宇野弘蔵鎌倉孝夫の流れで『資本論』を読む佐藤優も、この「労働力商品化論」を重視しながら『資本論』を読み解いていく。余談だが、佐藤優は『21世紀の資本論』で売れっ子になったフランスの経済学者・ピケテイと対談しているが






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10月20日
山崎行太郎(哲学者、文藝評論家) @yamazakikoutaro
民進党議員たちよ、野田と、玉砕=集団自殺するのか?。現在の民進党はユデガエル状態である。(続く) - 山崎行太郎ブログ『毒蛇山荘日記2』
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yamazakikoutarou.hateblo.jp/entry/2016/10/