文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

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櫻井よしこと北村稔とティンパーリ。櫻井よしこにおける『ネット右翼』の研究(4)。

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櫻井よしこ歴史認識にしろ、エイズ薬害論にしろ、あるいは、憲法論、A級戦犯分祀論、中国脅威論にしろ、「知ったかぶり」や「受け売り」「パクリ」の秘密は、一つか二つの資料や文献に単純に洗脳され、それを素朴に信じ込むところにある。「ネット右翼文化人」特有の幼稚・稚拙な思考である。たとえば南京事件については、北村稔の著書『「南京事件」の探究』(文春新書)を最重要文献として挙げたうえ、南京事件の有力な証言者である「ティンパーリ」について、北村稔説に盲目的に依拠して、「ティンパーリは国民党の宣伝役(スパイ)だった」「だから、ティンパーリの証言は信用できない」と主張する。櫻井よしこが、「南京大虐殺はなかった論」の論拠にしている理論である。北村稔説に間違いや齟齬はないのか?実は、北村稔自身も、『「南京事件」の探究―その実像をもとめて (文春新書) で、「ティンパーリの証言はかなり信用できる」とも書いてあるが、櫻井よしこは、その部分は無視する。南京大虐殺はなかった論」を主張する上で、都合が悪いからであろう。ティンパーリは国民党の「宣伝処」という事実から、「ティンパーリの証言資料は信用できない」「国民党の宣伝(プロパガンダだった」という論拠から、「南京大虐殺はなかった論」へ、そして「南京事件はなかった論」へ飛躍していく。典型的な「イデオロギーネット右翼」のモノの考え方である。(続く)



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