文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

薩摩侵攻と琉球処分こそ「沖縄米軍基地問題」の原点である。安倍政権のアメとムチの「米軍基地辺野古移設論」に異議あり。

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琉球と日本の関係を、言い換えれば、日本の琉球王国侵略史を語る時、この二つの事件を忘れてはならない。1609の薩摩侵攻と1879の琉球処分。これが、琉球王国滅亡史である。この琉球王国奄美の島々も含まれる。「日琉同祖論」に代表される沖縄学や民俗学、人類学は、それらを隠蔽=忘却する装置=学問である。伊波普猷の「沖縄学」なるものも、伊波普猷自身が、日本近代の植民地主義言語学者=上田万年=東大教授の「言語学教室」の教え子であり、忠実な弟子であったことが象徴しているように、沖縄の言語や文化を、日本帝国主義の元に、統合=再編することを目指した植民地主義的学問であった。「辺野古移設反対闘争」は、伊波普猷等の「日琉同祖論」を疑うところから始めるべきだ。ところで、国会議事堂前の「安保法案反対デモ」で有名になった「シールズ」が、「辺野古移設騒動」にも乗り出したらしいが、私は、「シールズ」の若者たちが、何をやろうと反対はしないが、賛成もしない。「辺野古移設反対闘争」を、「シールズ」的な小市民的な、学芸会的な平和運動レベルに堕落させるべきではない。もっと荒々しい命懸けの闘争を覚悟の上で、「辺野古米軍基地移設反対闘争」はやるべきだろう。「シールズ」は、「安保法案反対デモ」を見るまでもなく、安倍政権の強行突破の補完役にしかならないだろう。「制度=物語が確立されると起源は忘れられる」と柄谷行人は言う。起源とは、薩摩侵攻と琉球処分である。そこには「暴力」があったことを忘れるべきではない。「米軍基地辺野古移設論」に凝り固まり、「辺野古移設」を強行突破しようと主張している自民党系や保守=右翼系のジャーナリストや論客たちは、「起源」を忘れている。目先の「米軍基地問題」の議論に終始している。言うまでもなく、「辺野古移設工事」に対する沖縄の抵抗と怒りは、底が深い。1609の薩摩侵攻と1879の琉球処分という二つの被侵略事件を、民族的体験として記憶しているからだ。札束で、「辺野古移設」買収や、あるいは機動隊導入で恫喝し、強行突破しようとしている安倍自民党の深層心理には、「異民族蔑視論」としての「沖縄=琉球蔑視論」がある。というわけで、安倍内閣は、東京警視庁所属の機動隊(第4)を沖縄に派遣、「移設反対闘争つぶし」を開始したらしい。安倍政権の「真剣度」というより「ネット右翼=度数」が分かる。安倍政権には沖縄県民の顔が見えていない。イメージとしての沖縄県民が、「ネット右翼」という眼鏡越しに見えているだけだろう。つまり、安倍政権や安倍首相に見えているのは、「沖縄保守=右翼市民」、つまり「沖縄ネット右翼市民」だけだろう。



警視庁機動隊、辺野古で市民や議員排除
2015年11月4日 12:22 (沖縄タイムス)

 


【名護】沖縄県名護市辺野古の新基地建設で4日午前、米軍キャンプ・シュワブ前の反対運動に対応する警視庁機動隊と沖縄県警の機動隊200人前後が、ゲート前に集まった市民約130人の排除を始めた。午前9時すぎにはけがをした市民1人が救急搬送され、別の男性1人が警察に拘束された。
 同午前6時20分ごろ、警視庁の機動隊員は、バス5台でシュワブ内に入った。バスの車列が現れると、集まった市民らが「帰れ」「ここは沖縄だ」と怒声を上げ、騒然となった。
 同7時前には警視庁と県警の機動隊員が座り込んだ市民らを強制排除。スクラムを組んで座り込んだ市民らをごぼう抜きし、鉄柵で囲んだ歩道に拘束した。県議会議員や市町村議員も排除された。
 沖縄平和運動センターの山城博治議長は「琉球処分の再来のようだ。超厳重体制でゲートを固めて基地建設を強行しようとしている。国家権力の弾圧には負けない。県民の皆さん、恐れることなく集まって」と呼び掛けた。
 同9時現在、ゲート前ではデモ行進と座り込みが断続的に続いている。

沖縄辺野古問題と振興費ー札束で沖縄を籠絡!!!???




 菅義偉官房長官は6日の記者会見で、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の移設先とする同県名護市辺野古の周辺3地区に振興費を直接支出する理由について「反対運動の方の違法駐車や騒音が激しく、住民の生活安定のために対応していく必要がある」と語った。

 菅氏は「反対の嵐で、3区の周辺にたくさん(人が)来ている。違法駐車や騒音など、生活に影響が出ている。今までも騒音防止事業などについては当然対応している」とも述べた。ただ、政権が振興費の支出の根拠として検討する「防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律」では、航空機の離着陸による騒音の防止などが挙げられている。反対運動の「騒音」を理由にするのは異例だ。
 3地区は名護市の辺野古、豊原(とよはら)、久志(くし)で「久辺(くべ)3区」と呼ばれる。同市では稲嶺進市長が移設に反対しており、国から払われる米軍再編交付金を受け取っていない。政権は市の頭越しに久辺3区に直接、今年度数千万円の振興費を支出することを検討している。
(朝日新聞鈴木拓也)


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安倍政権は「ネット右翼政権」である。安倍政権の正体を知りたければ、これを読むべし。最近の日本の「保守」は「エセ保守」ばかり。山崎行太郎著『保守論壇亡国論』と、佐高信氏との対談集『曽野綾子大批判』は、現代日本人の「思想的劣化」=「政治的劣化」を解明!

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