文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

ケミストリー「林芙美子研究チーム」の長野一泊旅行から帰る・・・。ケミストリーと言う言葉を初めて知った。「共同研究」や「グループ作業」の意味があるらしい。


■塵表閣、「去来の間」にかかる夏目漱石直筆の書。「雲去来」とは、客が絶えないというほどの意味か。


上林温泉、塵表閣で。清水正日芸教授と・・・。

■さらに詳しくは、以下の清水正ブログで・・・。
http://d.hatena.ne.jp/shimizumasashi/20111211



また、長野県の上林温泉、塵表閣に行ってきた。日大芸術学部清水正教授をリーダーとする「林芙美子研究プロジェクト・チーム」の研究取材旅行である。おそらく「林芙美子研究」は、今、日大芸術学部の研究を無視しては成立しないと言って間違いない。桐野夏生の『ナニカアル』という「林芙美子評伝小説」のデタラメを指摘できるのも、このチームだけであろう。さて、今年は、林芙美子の『浮雲』の舞台、ベトナムのダラット訪問に続いて、さらに山下聖美先生(日芸准教授)の長期のインドネシアを中心とする東南アジア研究取材など、着実に現地調査を積み重ね、一方では林芙美子特集の雑誌(「江古田文学」)やカタログ『林芙美子の芸術』の発行、展示会など、林芙美子研究を飛躍的に発展させてきた。そしてまた、長野の上林温泉の塵表閣である。長野の上林温泉は、これで三度目である。すっかり長野の風景も、長野駅も、駅構内の喫茶店も、駅前の平安堂という本屋さんも馴染みになってしまった。僕は、大宮駅からチームに合流。新幹線で一時間ぐらいで長野駅に到着。長野駅では、日芸出身の坂本さんが出迎えてくれる。さらに安曇野在住の窪田先生(日芸講師)も合流。塵表閣の「若旦那」の車で上林温泉へ。やはり長野は、空気が冷たく、ひんやりしている。長野県の人によると塵表閣という温泉旅館は、かなり高級旅館らしいのだが、考えてみるまでもなく塵表閣そのものが取材対象なのだから、これで三度目といっても不思議でもなんでもない。夏目漱石林芙美子壺井栄、あるいは戦前の帝国軍人たちの御贔屓の宿としても有名らしいが、われわれが泊まった部屋は夏目漱石直筆の「雲去来」という額がかかっている「去来の間」・・・。山下聖美先生が泊まった部屋は「国光」という名前で、何やら軍人関係の部屋らしい。それはともかくとして、この温泉旅館には、色紙、写真、短尺、書簡、宿帳など、歴史的に見て貴重な資料がたくさん眠っている。我々が見せてもらったのは林芙美子に関連するものが中心で、その一部だ。山下先生は、いずれ「塵表閣」そのものを主題にした研究論文を書きたいと言っている。この研究チームの末端にいるだけで、もっぱらビールを飲んでばかりいる役割の僕にとっても興味は尽きない。ところで、僕は、「共同研究」とか「共同作業」という意味があるらしい「ケミストリー」という言葉を初めて知った。まさに「林芙美子研究」はケミストリーである。(続く)

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