文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

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佐藤優著『獄中記』を読むー佐藤優氏との哲学的対話。


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私は、佐藤優氏の『獄中記』を愛読している。『獄中記』は、佐藤優が逮捕され、ほぼ一年間の獄中生活を強いられた、その記録というより、獄中で佐藤優が読んだ本の読書ノートと言った方がいい。佐藤優は、その後の活躍を暗示させるように、ヘーゲル精神現象学』から『太平記』『廣松渉』まで、驚くべき多くの本を読んでいる。


特に、私が注目するのは、ヘーゲル太平記である。何故、ヘーゲルであり、太平記なのか?その後、仮釈放され、佐藤優は、文筆業に活路を見出すと同時に、吉野の勉強会「吉野合宿」を始めるわけだが、そこでの中心的なテキストは『太平記』だった。佐藤優が、拘置所で熟読した本だった。後醍醐天皇北畠親房神皇正統記・・・。それまで、私には、あまり馴染みもない名前だった。



佐藤優の『太平記』の読書会は、今でも、都内某所で継続しているらしい。さて、何故、太平記だったのか。何故、拘置所で熟読した本の筆頭が、太平記だったのか?私には、よく理解できなかったが、「月刊日本」副編集長だった尾崎秀英に誘われるがままに、久しぶりに佐藤優さんに会ってみるのも悪くないな、と思いつつ、吉野へ、旅行気分で出かけたのであった。


あのころ、世間では、「鈴木/佐藤事件」につづいて、「小沢一郎事件」なるものが起きていたと思う。吉野には、様々な人たちが集結していた。佐藤優も、まだ裁判中であり、他にも村上正邦鈴木宗男の各氏など、明らかに政治的冤罪で逮捕、起訴された政治家たちもいた。あるいは自民党を離党する寸前の平沼赳夫氏なども。


検察の取調べの中で、「次代のケジメ」という言葉に出会う。そして、それを受け入れる。いたずらに無罪を主張し、「国策捜査」や「冤罪」を主張し、取り調べに逆らうことをしない。その代わり、継続側の作成した「似非物語」にも迎合も転向もしない。その代わりに佐藤優が選択したのは、記録を書き残す事だった。おそらく、佐藤優は、それを、『太平記』などから学んだのだろう。


(続く)


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