文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

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佐藤優と柄谷行人(2)--二人に共通していることの一つに、テレビに出ないということがある。


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現在の日本の文化的、思想的劣化を象徴しているのが、テレビである。テレビに出る文化人や知識人のダメさを象徴するのが「櫻井よしこ」から「木村草太」までの、いわゆるテレビ文化人である。テレビで顔を売り、その影響力で、本を出すというパターンで、あたかも一流文化人、一流思想家、一流学者であるかのような共同幻想が、国民文化レベルで作り出される。だから、安倍首相も憲法学者たちも、テレビに出ることにこだわる。一見、影響力があるかに見える。もちろん、そんなものは幻想である。佐藤優柄谷行人が、テレビに出ないということは偶然かもしれないが、私は偶然ではないと考える。ここには、深い思想的意味がある。たとえば、又吉某というテレビ芸人が芥川賞を受賞したという話は、文壇の地番沈下、文壇の崩壊、文学の終焉という歴史的現実を象徴しているように見える。さて、話は変わる。佐藤優柄谷行人は、お互いにその思想的才能や資質を認めあっているように見える。私は、それは、二人に共通する「原理的思考」のせいだろうと思う。現代日本は、思想家も政治家も、文化的、思想的にかなり劣化した時代であるが、その中で、佐藤優柄谷行人は例外である。テレビに出ないにもかかわらず、多くの読者を持っている。何故だろうか。おそらく、読者たちも、現代日本の文化状況、思想状況に危機感を持っているということだろう。
(続く)



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