文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

再び「宮沢俊義問題」について。「読書人」(2005/8/14)によると、「日本の戦後70年を問うー戦後思想の光と影」という国際シンポジウムが開かれたそうである。登場人物は、福井憲彦、苅部直、宇野重規、山元一等である。

dokuhebiniki2015-09-05


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そこで、「宮沢俊義の転向問題」が大きな中心的テーマとして取り上げられている。しかし、「宮沢俊義の転向問題」なら忘れてはならない「江藤淳」の名前が一度も出てこない。山崎正和高坂正堯鶴見俊輔吉本隆明等の名前は出ている。しかし、江藤淳の名前は、誰も口にしていない。なるほど、日仏会館で開かれたらしい、この国際シンポジウムは、東大法学部系の憲法学者たちが主導するものであるから、当然といえば当然だと言えるかもしれない。しかし、いずれにしろ、はっきり言って、このシンポジウムは、ネット右翼レベルの欠陥商品である。宮沢俊義の転向が、素朴に、肯定的に論じられているだけである。山元一によると、宮沢俊義は転向はしたが、「影から光へ」と転向したのだそうである。明治憲法擁護から戦後憲法擁護へ。ちなみに山元一だけは慶應義塾大学教授のようである。しかし調べてみると、山元一に経歴は、早大政経を経て、東大大学院で樋口陽一に師事とある。山元一も東大法学部系の人物と見ていい。いずれにしろ、山元一が、冒頭で発表したらしい「戦後憲法成立過程」の研究発表は、ネット右翼レベル以下である。今や、誰でも知っている常識の羅列でしかない。苅部直宇野重規等の発表も似たようなものである。日本の憲法学者たちの思想的レベルを疑わざるを得ない。ネット右翼の発言が、力をもつはずである。(続く)



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