文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

佐藤優と田辺元(7)ー田辺元の『懺悔道としての哲学』を読む。佐藤優は、「田辺元の『懺悔道』は、当時言われていた『一億総懺悔』のような無責任な発想ではなく、キリスト教のメタノイア(悔悛)に近い、真摯な思想的格闘であったが、それは理解されなかった」と言っている。

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学者や思想家、あるいは政治家などにとっては、、「責任の取り方」は重要である。「責任を取る」と言って居直る人も少なくない。また、何事もなかったかのように、素知らぬ顔で、変節と転向を繰り返す厚顔無恥な奴もいる。特に学者や思想家は、その「責任の取り方」で、思想的価値が決まる場合が少なくない。田辺元の「責任の取り方」は、最も極端な責任の取り方の一例だろう。以前、戦時中、『国体の本義』を書いた橋田邦彦が、戦後になって、自決したという話に感動したことがあるが、そういう例は少ない。私は、「俺は無知だから反省しない」と居直りつつ、鎌倉に隠棲した小林秀雄の身の処し方が一番、しっくりいくが、田辺元の身の処し方も、それなりに興味をひく。田辺元の責任の取り方、あるいは身の処し方について書いたのが『懺悔道としての哲学』である。

(続く)




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◼️九州の博多を拠点にした「フォーネット」という月刊誌がある。先月、友人の紹介で、沖縄問題で、インタビューを受けた。「フォーネット」8月号に掲載されている。私の現時点における沖縄論である。手に入る方は、ご一読ください。お問い合わせは、こちら→(faxー 092-762-6940、mail ー info@fornet.co.jp)