文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

ネット右翼とネット左翼の同一性。「百田尚樹言論弾圧事件」以来、ネット右翼への批判が強まっているが、実は、ネット右翼以前に、「ネット左翼」というものが存在していたという歴史的現実があったことを、忘れてはならない。私は、ネット右翼を擁護するつもりもないが、「ネット左翼」を擁護するつもりもない。どっちもどっちだからだ。


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今朝、「テレビ朝日」の「モーニングバード」とかいう番組を、「女子サッカー」を見た後、ぼんやり眺めていたら、「小林よしのり」という元ネット右翼、マンガ右翼が、インタビューで登場して、さかんに「ネット右翼」を批判していたので、爆笑してしまった。


小林よしのり」は、今は「ネット右翼」ではなく、「ネット右翼批判者」らしい。こういうのを、マッチポンプと言うのではなかったかな(笑)。「ネット右翼」とは別に「ネット右翼現象」とでもいうべき社会現象が、日本社会に蔓延している。それは別にネット空間だけに存在している現象ではない。


文壇にも論壇にも、そして学会にも、テレビや新聞にも、そして一般庶民社会にも存在している。さしずめ、テレビ朝日にも、「ネット右翼現象」はある。


テレビ朝日が、「小林よしのり」に注目し、「小林よしのり」という「元祖ネット右翼」にインタビューする時点で、それを示している。テレビ朝日の関係者は、「小林よしのり」が、これまで、どういう内容の言論活動をしてきたかを知らないらしい。


そもそも、「マンガで、政治を語る」ことが、「ネット右翼現象」の始まりである。最近のテレビ局員も、マンガかそれに類するものしか読まないのであろう。


かって日本の戦後左翼は、戦時中は「戦争協力者」でありながら、その過去や経歴を隠して、戦後は、「我々は戦争に反対だった」「我々の言論弾圧された」と叫び、つまり「反戦平和主義」に転向し、戦後の時流に乗って、「反戦平和」の闘士として活躍した。


それを批判・告発したのが江藤淳であり、吉本隆明であった。私は、ちょうどそのころ、高校から大学へ進学する頃だった。私は、江藤淳吉本隆明を熟読し、その頃、マスコミやジャーナリズム、アカデミーに蔓延し、跋扈していた「左翼文化人」が嫌いになり、つまり「左翼嫌い」になり、その反動で「保守反動派」を自称するようになった。


しかし、「保守」や「右翼」も、その実態を知れば、同じようなものだった。マンガ右翼からネット右翼へ。私は、左翼であれ右翼=保守であれ、時流に乗って、得意げに大騒ぎする文化人にもジャーナリストにも興味がない。私が、保守反動を自称しながらも、保守文化人や左翼文化人を批判するのには、そういう理由がある。

(続く)


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