文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

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吉本隆明と反知性主義と「ネット右翼亡国論」

dokuhebiniki2015-06-21



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最近、あまり話題にならないが、吉本隆明という文藝評論家で、詩人でもあり、思想家でもあった人物がいた。フクシマ原発事故で、「原発擁護論」を展開して話題になったのが最後だった。現在、「吉本隆明全集」が刊行開始され、3冊ぐらい出ているはずである。


吉本隆明の著書には、「言語にとって美とは何か」や「共同幻想論」「心的現象論序説」など重厚、難解なものがあるが、吉本隆明自身は、決して「知性主義」ではなかった。むしろ、「反知性主義」だった。


「戦争責任論」や「転向論」「丸山眞男論」などに見られるように、知識人、学者、ジャーナリスト、思想家・・・というような、いわゆる「知性主義者」たちへの厳しい批判が、吉本思想の本質であり特質だった。私が吉本隆明の思想の本質は「反知性主義」だったというのは、そういう意味である。


吉本隆明は「大衆の原像」という言葉で、「国民=大衆」を表象し、そしてその「国民=大衆」を徹底的に擁護し、畏怖した。小林秀雄吉本隆明も、ともに「国民=大衆」の対極に「学者、文化人、ジャーナリスト」を対置し、彼等の思想と行動を厳しく批判した。

(続く)


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