文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

テレビ右翼=タレント右翼(櫻井よしこ)の時代の政治学。櫻井よしこの右翼的な過激発言を詳細に追跡してみると、「エイズ事件報道」がそうだったように、自分の頭で考えたものではなく、多くが「受け売り」と「パクリ」であることが、分かる。

dokuhebiniki2015-04-27



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櫻井よしこの言動に、ミーハーのように熱狂する定年退職右翼老人たちや「国士」気取りの若者たちも、あるいは「ニッキョウソ!」と野次を飛ばす安倍首相もまた、「反日」や「在日」「帰れ」・・・などという右翼用語やヘイトスピーチ的な語彙を連発して、悦に入っているのを見ていると、同類だろうと分かる。



彼等の叫び立てる「憲法改正論」なるものは、憲法改正とは名ばかりで、国家主権を米軍や米国に丸投げする「従米属国論」そのものにすぎない。


さて、櫻井よしこに、『異形の大国 中国』という本がある。例によって中国を批判・罵倒したテレビ右翼ならではの幼稚な本だが、そこで、知ったかぶりを発揮して南京事件などについて書いている。その中に、「 無条件降伏」について書いた部分もある。日本は世界ポツダム宣言を受け入れて「無条件降伏」したというのが定説だが、そうではなかったと書いている。「あれ?」と思うのは私の場合だけではあるまい。日本は敗戦で、「無条件降伏」か?


櫻井よしこは、無条件降伏したのは日本軍だけで、日本は無条件降伏ではなく、有条件降伏だったと、書いている。「へー?」というところだが、それって、櫻井よしこの説ではないだろう。「無条件降伏論争」で有名な江藤淳の説だろう。


南京事件」論争についても書いているが、こちらの方は、先行研究者の名前を(鈴木明、北村稔)記している。しかし、「無条件降伏」については、先行研究者について、何も書いてない。櫻井よしこは、まるで「自説」のように書いている。要するに、「江藤淳」の名前がどこにもない。『異形の大国 中国』を読んだ人は、どう思うだろう。


櫻井よしこってすごいなー」と思うだろうか?おそらく、櫻井よしこフアンはそう思うに違いない。それが、櫻井よしこの狙いでもあるのだろう。完全なパクリである。櫻井よしこは、江藤淳本多秋五との間で闘わされた「無条件降伏論争」を知らなかったのだろうか?知っていて、無視したのだろうか?


(続く)



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