元作家・曽野綾子の報道犯罪事件。「アパルトヘイト発言」で炎上中の曽野綾子は、今でも「作家」のつもりで発言しているようだ。作家として、一般大衆より一段上から、つまり「上から目線」で発言しているように見える。今では、単なる雑文屋に成り下がっている曽野綾子を知っているものから見ると、笑止というしかない。曽野綾子もそろそろ店仕舞いの時か？
さて曽野綾子の作家気取りの「虚勢」=「虚栄心」を支えているのは、何か？作家である。作家であるというプライド。曽野綾子の場合、おそらく同世代の作家たちである。たとえば、曽野綾子と同じ世代の作家・批評家たち、大江健三郎、石原慎太郎、江藤淳などがいる。
言うまでもなく、左右を問わず、彼等の言動には一目おくべきであろう 。しかし、どう見ても、曽野綾子は彼等と同じではない。ところが、曽野綾子自身は、自信満々に、大江健三郎や石原慎太郎、江藤淳等と、同じような目線で話し、書いている、というわけである。無論、大江健三郎等と曽野綾子は、決定的に異なる。大江健三郎等は、曽野綾子のようにくだらない雑文屋に堕落していない。
しかし、たとえば、曽野綾子本人の自意識は、ノーベル賞作家である大江健三郎と同じなのだ。だから、アパルトヘイトを擁護・賛美し、日本も「アパルトヘイト方式」で、日本に流入してきた各民族は、「棲み分け」をやろうというトンデモ発言になるというわけだ。さすが「元作家先生！」。作家は発想が違う。まことにお見事なご意見である。
さて、曽野綾子先生は、何を書いたのか？産経新聞に、『労働力不足と移民ー「適度な距離｣保ち受け入れを』と題して、超高齢化社会に突入している日本に、アジアなど発展途上国から、低賃金で、老人介護の「女性移民を推進せよ！」というものらしい。
さらには、そういう移民者たちを、南アフリカの「アパルトヘイト方式」で、日本人とは隔離して、居住地域を別々にせよ！ということらしい。まことに勇気ある発言である。
いくら突飛な発言をするのが作家の本業といえ、おそらくまともな作家なら、そこまでは言わないだろうと思う。老後の面倒は、アジアの出稼ぎ労働者の若い女性たちにまかせる・・・。これって一種の人種差別発言、人種侮蔑発言ではないのか？曽野綾子は、本当に耄碌しているようだ。
しかし、それにしても、こういう文章を、うやうやしく受け取り、新聞や雑誌に掲載するマスコミ関係者もどうかしているのではないか？こういう耄碌寸前の自称作家の雑文を連載している新聞、雑誌とは何か？
「言論の自由」？「言論の自由」とは、こういう記事を、そのまま掲載し、垂れ流しにすることではないだろう。曽野綾子が「作家」だと思うから、こういうことになるのである。言い換えれば、曽野綾子が、それでも自分は作家だと言うのであれば、自分の発言に正面から向き合い、外野からの批判には、作家という身分を賭けて、討ち死に覚悟で、徹底的に闘うべきだろう。
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■「曽野綾子誤字誤読事件」まとめ(1)
曽野綾子誤字誤読事件【沖縄論・曽野綾子論資料1(過去エントリー)】
■大江健三郎を擁護する。http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071110/p1
■誰も読んでいない『沖縄ノート』。http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071111/p1
■梅沢は、朝鮮人慰安婦と…。http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071113/p2
■大江健三郎は集団自決をどう記述したか? http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071113/p1
■曽野綾子の誤読から始まった。http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071118
■曽野綾子と宮城晴美 http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071124
■曽野綾子の「誤字」「誤読」の歴史を検証するhttp://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071127
■「無名のネット・イナゴ=池田信夫君」の「恥の上塗り」発言http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071129
■「曽野綾子誤字・誤読事件」のてんまつ。曽野綾子が逃げた? http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071130
■曽野綾子の「マサダ集団自決」と「沖縄集団自決」を比較することの愚かさについて。http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071201
■曽野綾子の「差別発言」を総括する。 http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071202
■曽野綾子の「誤字」は最新号(次号)で、こっそり訂正されていた(続)http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071206
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