文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

遠藤高帆が英文の論文を発表した。僕は、科学者が学術論文を発表するのに、わざわざ、英文で書き、それを、そのまま日本国内の学術誌に発表するという「コスプレ的」、「漫画的」なスタイルとその習俗が日本の科学研究業界に残っているということを、まったく知らなかった。軽蔑すると同時に驚いた。


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小説や批評、あるいは哲学や政治学の論文を、外国人向けの著作でない限り、あるいは余程のもの好きでない限り、英文で書く人はいない。もちろん、国文学研究や日本の歴史研究も、英文では書かないだろう。もちろん、論文の要約やレジュメを英文で書くという習慣があることは知っている。そもそも、日本語で、科学論文を書いてはいけないのだろうか。


西欧における中世のラテン語、あるいは植民地インドにおける支配階級の言語としての英語・・・を連想する。植民地主義的な奇怪な習俗としかいいようがない。これぞまさしく卑屈な植民地主義=属国主義文化そのものというしかない。外国の学術誌に発表するなら、分からなくもない。ところが、この喜劇に気付かないのか、遠藤高帆の論文に群がる連中は、「お前には英語論文がよめるか」「論文が理解できるか」「理解できないだろう」と思っているらしい。その軽薄な言動も奇怪であり、謎というしかない。


高校生に理科系は不人気らしい。優秀な才能は文化系に流れるらしい。そして、科学技術立国=日本の前途は厳しいらしい。ソニーの沈没は、俄かには信じ難いが、事実とすれば、まさに日本の科学技術立国は、夢でしかあるまい。STAP細胞事件を巡る日本の科学者たちの言動を見ていると、その思想的貧困と堕落は眼を覆いたくなるほど酷いということが分かる。


2チャンネルと匿名ブログで暴露を続け、一段落すると実名を晒し、意気揚々と英語論文を発表し、拍手喝采。遠藤高帆の所業は、まさしく日本の科学技術の堕落と衰退を象徴している。2チャンネルと匿名ブログで暴露し続けた男は、理研の内部の、理研で飯を食っている研究者だった・・・。


英語論文が笑わせる。つまり、日本国内の一般大衆には、伝わらないように工夫し、自分たちだけがエリート気取りで、優越感に浸るというわけだ。2チャンネラー風情が、よくやるよとでも言いたいところだ。言い換えれば、「日本属国化」=「日本植民地化」の先兵役を演じさせられているのが、わが国の怪しい科学者たちだというわけか?笑える。
(続く)



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■玉川氏から、貴重なコメントをいただきましたので、参考までに掲載します。

玉川陽平 2014/09/27 02:41


私も日本分子生物学会では英文でそのまま投稿可能で査読も英文のままで掲載も英文のままで可能であると知って驚きました。日本という冠が学会名についている理由は何故かと感じます。日本地震学会では要約だけは英文で書く必要があり掲載も英文ですが、本文は日本語のみです。世界に向けて発信するという意味で英文の要約は意味がありますが、要約は短いので、日本語と英文の要約を併記するのが日本という冠をつける学会の矜持だと思います。日本語と英語では表現方法だけでなく研究方法や思考方法も相当に異なるので、元々の日本語の要約を併記することが必須だと考えています。今度、日本地震学会に提案します。人類における言語の影響はとても大きく自国語でしか思考は深められないと感じます。夢の中で良い発想を得ることが多いのですがその夢は日本語で見ています。話が少し逸れますが、私の住んでいるマラウイには日本政府も援助して道路や橋をつくったりしていますが、その看板は英語のみでJapanが援助してつくったと書いてあります。ところが最近中国が援助して大きな建物や道路をつくっていまが、その看板にはまず中国語で書いてあって、その下に翻訳の意味で英語が併記されています。数年前にその看板を見たとき、とても驚き、中国が米国に宣戦布告するときには当然中国語で書いて渡すだろうと感じました。真珠湾攻撃をする前に宣戦布告文書を渡すように日本政府は駐米日本大使館に指示してあったのに天皇の印璽もある日本語を英語に翻訳するのにとても時間がかかり、結局米国政府に渡したのは真珠湾攻撃の後であり、日本が不意打ちしたと米国政府に米国人だけでなく世界中に宣伝され、おそらく山本五十六大将や日本海軍の首脳はそのことに悩み、ミッドウェーの敗戦での作戦指揮に影響したと思います。また山本五十六大将は自身の警護について用心しなくなり、米軍に狙われて命を失ったことにもつながっていると思います。何故、駐米日本大使は日本語の天皇の印璽もある宣戦布告文をそのまま米国政府に渡さなかったのだろう。何だ、と聞かれれば宣戦布告だと答えればいい。米国政府が読めなければ、翻訳している間にこちらは作戦をすすめることができると日本政府や海軍の誰にもその発想はなかったことに驚きます。私もマラウイで中国語の看板を見るまでそんなことは感じなかったので、中国は周辺国であったことはないが、日本は中国の周辺国であったという言語や文字の歴史の影響は大きいのかもしれないと深く思い知りました。


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現代日本の論壇や科学ジャーナリズム、アカデミズム・・・を地盤沈下させた「思想的劣化」は、どのようにして起きたのか?拙著『保守論壇亡国論』は、保守論壇だけではなく、左翼論壇、アカデミズム、ジャーナリズム、科学ジャーナリズム・・・を含めて、現代日本人の「思想的劣化」の根源的問題を、哲学的に解明しています。御一読ください。







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曽野綾子が『ある神話の背景』(『沖縄集団自決の真実』改題)の「誤字=誤植」を訂正した改訂版を出したらしい 。しかし、曽野綾子の改竄=捏造は、誤字=誤植の訂正ぐらいで、解消されるわけがない。さらに決定的な改竄=捏造疑惑が指摘されている。疑惑だらけの『ある神話の背景』は、絶版にするしかないだろう。



曽野綾子の『ある神話の背景』は、全面的に、赤松部隊の制作した「陣中日誌」に依存している。だが、この「陣中日誌」は1970年に赤松部隊隊員=谷本小次郎によって全面的に書き換えられた、歴史的資料価値ゼロの「改竄=捏造文書」であった。



■ここに一枚の写真がある。赤松嘉次や赤松部隊の隊員たちが、テーブルを囲んで打ち合わせをしている写真である。左上に、曽野綾子の顔も見える。曽野綾子は、『ある神話の背景』の中で、赤松部隊の隊員たちとは、「個別に」あったと書いている。「集団で」会うと口裏を合わせるから、複数では合わわなかった、と。これが、真っ赤な大嘘である。この写真が、証明している。曽野綾子は、事前に、赤松部隊の面々と集団で会い、綿密に打ち合わせをしているのだ。




大江健三郎の『沖縄ノート』を批判した曽野綾子の『ある神話の背景』(『沖縄集団自決の真実』と改題)は、右翼=保守派のバイブルだったが、その『ある神話の背景』そのものも、改竄=捏造文書「戦中日誌」にもとずく改竄=捏造文書だった、ことを実証的=論理的に暴露した本・・・。(⬇)



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