文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

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「小保方晴子事件」とは何だったのか?

dokuhebiniki2014-06-05


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小保方晴子博士が、理研側の説得に応じて、「nature論文取り下げに同意したために、一段落することになったが、当然のことに「STAP細胞問題 」に決着がついたわけではない。小保方晴子博士自身も、論文は取り下げても、STAP細胞が存在することは揺るがないと言っている。


しかし、特に、毎日新聞などを筆頭とするマスコミの報道犯罪の問題、東大=京大系を中心とする科学者たち、そしてその予備軍・・・の連中の「科学史=科学哲学」の貧困と無知という問題には、終わりはない。


今回の「小保方晴子事件」が暴露したのは、「小保方晴子博士バッシング報道」に加担したマスコミと学界の無知と無教養という問題だった、と言わなければならない。


僕は、この問題が発生して以来、マスコミと科学研究業界からの「小保方晴子博士バッシング報道」に反対して、一貫して「小保方晴子博士支持」の立場から、この問題に言及してきた。僕の「小保方晴子博士支持」の論拠は、「科学」と「科学主義」は違う、ということだった。言い換えると、「存在論的思考」と「イデオロギー的思考」の違いということである。論文撤回の今も、それに変わりはない。


たとえば、僕は、『柄谷行人論序説ー唯物論的転倒の哲学ー』(「月刊日本」連載)で、小林秀雄柄谷行人を取り上げ、主要なテーマとして、「マルクス」と「マルクス主義」の差異を論じてきたが、それも、実は、「科学」と「科学主義」の差異とも無縁ではない。つまり、僕は、「小保方晴子」を論じながら、小林秀雄柄谷行人、そしてマルクスを念頭においていたのである。


「科学」は間違うかもしれないような問題、つまり答えの出ていない問題を扱う。「科学主義」は、常に正しい答えのある問題しか取り扱わない。この違いは重要だが、一般的には、なかなか理解されない。多くの人が、「小保方晴子博士バッシング報道」に加担し、熱狂したことを見れば明らかだろう。


茂木健一郎も、Twitterで書いている。

(茂木健一郎)
あのさ、マスコミ諸君、マジで質問したいんだけど、小保方晴子さんの理研による採用が、通常と違うプロセスだったって、何が問題なんだよ? すべての採用者を同じ基準で選ばなくちゃいけない、という法律でもあるのか? 君たちのその報道姿勢が、日本のイノベーションを妨げているといい加減気づけ!
2014年6月05日 - 8:05am


マスコミの連中も科学業界の連中も、「科学的思考」を認めない、ということである。何事も、みんな同じでなければならない、と思い込んでいるのだ。笑止である。

(続く)
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(三木秀夫弁護士のメッセージ)


応援を頂いていましたが、残念な結果になりました。すでに報道がなされていますように、アーティクル論文(主論文)について、小保方が撤回への同意書をほかの共著者の方に出したということを、昨日、本人から確認を得ました。ただし、理研が、現時点で早々と公表したことには、深く傷ついています。
同意に至った理由は、彼女が、メールやネットなどを中心とした様々な嫌がらせ的な意見や、精神的圧力がなされてきたことから、判断能力が低下していたところに、関係者からのメールなどで、同意せざるを得ないような状況に追い込まれていたことが言えます。その中には、アドバイスというような形のものが、彼女の精神をいたずらに揺り動かしたものもあったように思われます。懲戒委員会の手続きが進むなか、理研の野依理事長の撤回勧告という重圧もあり、STAP細胞の検証実験参加のためには応じざるをえないという心理的状況にあったものといえます。また、彼女に対する様々な誹謗中傷的意見が、直接にネイチャーに送られ、ネイチャーが応じざるを得ないような状況になっていったことも影響があったものと思います。現在彼女は悲しみのどん底にあります。
彼女は現在、自分のミスが引き金となって、共著者の方々に多大なご迷惑をかけていることを心からおわびするとともに、これまで応援してくださった方に誠に申し訳ないという気持ちを述べています。弁護団としては、彼女を守りきれなかったことについて悔やんでいます。
しかし、STAP細胞が存在するという事実は変わりません。今後は、弁護団としては、引き続いて、彼女を支え、静かな環境のもとで、まずはSTAP細胞の検証作業に加わるなどして証明を果たせるよう環境づくりを進めていきたいと考えています。今回の騒動は、そのうち、改めて検証される日がきます。彼女をここまで追い詰めたことは何だったのか、歴史が審判するものと思います。皆様の支援をこれからもお願いいたします。



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