文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

エセ右翼=百田尚樹への宣戦布告(1)ー百田尚樹の「慰安婦発言」について、『保守論壇亡国論』的視点から考える。売られた喧嘩=論争は買うべし。「論争」から逃げる奴(百田尚樹)は「エセ右翼」だろう。

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安倍晋三首相の推薦で、NHK経営委員の一人になった通俗小説作家・百田尚樹だが、すっかり舞い上がったらしく、「おおはしゃぎ」し、幼稚な「暴言」を撒き散らしているようだ。たとえば、NHK新会長の「慰安婦はどこの国にもいた」とかいう「慰安婦発言」へのマスコミからのバッシングに対して、「少なくとも経営委員である私は何も言っていないぞ。誰が失望したんや! 名前、書けや」と、Twitterで、反論=反撃したらしい。

毎日新聞では、籾井氏の発言に対し、『経営委員側からは「外交問題に発展しかねない。選んだ側の責任も問われる」と失望の声がもれた』とあるが、少なくとも経営委員である私は何も言っていないぞ。誰が失望したんや!名前書けや」(百田尚樹)


これが、安倍晋三首相推薦でNHK経営委員に就任した人の発言である。僕は、別に百田尚樹に興味があるわけではない。百田尚樹を、日本を代表する作家だと勘違いしているらしい安倍晋三首相に興味があるだけだ。それにしても、何故、百田尚樹のような通俗小説しか書いたことのない三文作家が、安倍晋三首相が「愛読者」で、対談で意気投合しているとはいえ、また首相の推薦人事といえ、NHK経営委員にまでなれるのか不可解だったが、こういう役割を期待された人事だったのだろう。


しかし、問題は、百田尚樹のような「イカガワシイ作家」を、一国の首相たるものが、本気で愛読し、意気投合した上、NHK経営委員にまで推薦してしまうというわが国の文化的貧困ぶりだろう。安倍晋三は、百田尚樹のベストセラー通俗小説『永遠の0』を読み、かんどうしたらしいが、『永遠の0』は、売れているとはいえ、一国の首相が、大真面目に読むような小説ではない。


さて、百田尚樹の「慰安婦問題」発言は、最近の保守論壇の「定説」に洗脳された上での発言だが、「慰安婦問題」に続いて「南京事件」についても、また保守論壇の「定説」を、そのまま信じ込んでいるようだ。

私は大学に入るまで「南京大虐殺」はあったと信じていた。大学生の時『「南京大虐殺」のまぼろし』(鈴木明1973年刊)を読み、衝撃を受けた。正直に言えばこの一冊で捏造史観の洗脳が解けたわけではなかった。しかしこの後に多くの資料を調べ、「南京大虐殺」はほぼ捏造の産物であると確信した。
(百田尚樹)
2013.09.18 19:08

私が十代の頃(今から40年前)、中国は南京大虐殺の被害者は100万人と堂々と主張していた。しかしその後、心ある日本の知識人たちが、中国の主張の矛盾を指摘し、反論と
反証を試みると、中国は被害者数をどんどん減らしていき、今は30万人と言っている。バナナの叩き売りかよ。
(百田尚樹)
2013.09.23 11:32


実は、僕の「南京事件」解釈も、あまり違いはない。僕も保守系の考え方をしているから、東京裁判で定着し、左翼論壇で常識化している「南京大虐殺事件」説を信じているわけではない。しかし、同時に、保守論壇ネット右翼の間で通俗化し、イデオロギー化した偏狭的「南京事件」解釈にも反対である。南京で、何事も起きなかったわけではない。日本軍(皇軍)の兵士たちが、純粋無垢な聖人君子だったわけでもない。そもそも、日本軍が、南京にいることが不自然である。それらを確認した上で、「南京大虐殺事件」はなかったのではないか、と僕は考える。


僕が、保守論壇ネット右翼、そして百田尚樹等に反対するのは、日本軍の「過剰なる美化」という問題である。百田尚樹の発言は、「過剰なる美化」の結果としての民族差別的発言なのである。そしてそれが行きすぎると、ヘイトデモやヘイトスピーチとなる。百田尚樹の言動もヘイトデモやヘイトスピーチと変わりはない。


百田尚樹
@hyakutanaoki
日本には頭の狂った「反日ジャーナリストや学者」が大勢いる。実に汚いことに、彼らは贖罪意識を持った良心的な人間のふりをする。そのため善意ある大衆は、彼らのウソを信用してしまう。彼らのせいで、日本は世界から「最低の民族」のレッテルを貼られようとしている。

2013.05.19 00:24


百田尚樹のような通俗作家のことなど、受け売りをまくし立てているだけだから、どうでもいいが、要するに、僕が心配するのは、安倍晋三首相までが、百田尚樹ネット右翼の連中と、たいして変わらない思考力と表現力しか持ち合わせていなのではないかということだ。百田尚樹は、安倍晋三との対談集で、「安倍晋三首相は、歴史認識と国家観がしっかりしている」とかなんとか言って、安倍晋三首相の「歴史認識」と「国家観」を絶賛している。たぶん、同じだからだろう。安倍晋三首相や百田尚樹保守論壇ネット右翼・・・レベルの「歴史認識」や「国家観」で、日本という国家は、生きていけるのだろうか。


安倍晋三首相や百田尚樹等が、全幅の信頼を置いているのは、保守論壇の文化人や評論家たちの最近の「歴史研究」の「研究成果」であろう。彼らの研究成果は、それなりに評価できなくもないが、「沖縄集団自決裁判」で惨敗したことが示すように、僕が『保守論壇亡国論』で指摘したように、イデオロギーや運動が先行するあまり、思考力の限界や実証的欠陥、初歩的間違いも明らかである。


たとえば「慰安婦問題」を、「強制連行」があったかなかったかに、限定する傾向があるが、「慰安婦問題」は、「強制連行問題」に限定できるものではない。NHK新会長も百田尚樹も、そして橋下徹大阪市長も、「受け売り」の雑学的知識ゆえに、そこが、わかっていない。たとえば、激戦区戦場において、あるいは敗戦間近の沖縄戦場において、「朝鮮人慰安婦」が、どういう待遇を受けていたかを、彼らは考えていない。NHK新会長が話したオランダの「飾り窓の女」とは、問題の次元が異なるのである。つまり、NHK新会長よ、あなたは 「朝鮮人慰安婦」を知っていますか、ということだ。


「集団自決」が起きた渡嘉敷島座間味島にも、朝鮮人慰安婦朝鮮人軍夫がいて、彼らの集団逃亡事件が起きている。逃亡に失敗して処刑されたものも少なくない。そこに「日本人慰安婦」はいない。朝鮮人慰安婦は、軍が送り込んだものである。しかも驚くべきことに、渡嘉敷島座間味島の隊長、赤松嘉次や梅澤裕等は、米軍に投降する時、朝鮮人慰安婦を連れて投降したと言われる。


(続く)



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