文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

昨日は、岩田温先生の講演会が、三田の慶應義塾大学であり、出かけてきました。慶大大学院講師の田村重信先生(自民党政務調査会調査役)が主催する「日本論語研究会」での講演会。

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久しぶりの三田キャンパス。キャンパス中央に立つ古い古い校舎と閑散とした教室。簡素な木製の椅子。その椅子に座りながら、「自分は将来、どうなるのだろう」と途方にくれていた学生時代を思い出す。「あなたは、このままでは、とても生きてはいけないわね」と忠告してくれた女子学生は、もうとっくに死んでしまった。私は、どうにか生き延びて、学生時代の悲願だった本も数冊出して、それなりに生活している。当時は、夢と野心と絶望 の繰り返しだった。「絶望は死に至る病である」(キルケゴール)などとつぶやきつつ、私は、この三田山上を彷徨っていたのだ。



『図書館の前に沈丁咲くころは恋も 試験も苦しかりにき』(吉野秀雄)・・・。



恩師であった三雲夏生教授の研究室がこの建物の最上階にあり、その薄暗い研究室での「仏語購読」が、私の三田生活の始まりだった。江藤淳先生の「漱石とその時代」の講義を、この古い古い校舎の二階の大教室で聞いていたことなどを思い出す。その後、縁あって、「三田文学」に出入りするようになり、足繁く通い、江藤淳先生などとも親しく話ができるようになったのも、この三田山上だった。そして運良く、「三田文学」に載せてもらった「三島由紀夫論」や「小林秀雄論」などが認められ、作家の高橋昌男さんや坂上弘さん、岳真也さんたちの支援もあり、『小林秀雄ベルグソン』という本にすることも出来た。学生時代の密かな夢だった「三田文学からデビューする!!!」という夢を実現したのであった。今、振り返って見ると、良かれ悪しかれ、私は、ここで育てられたのだ。大学入学当時は、「いつやめようか。いつやめようか。」と考え、一年の時、留年までしてしまったのだが、いつの間にか、私の存在の奥深くで 、「慶應義塾」なるものは大きな存在になり、なんの躊躇いもなく、「おお、我が母校、慶應義塾」と言えるようになっていたのだ。
岩田先生の熱弁を聞いているうちに、江藤淳先生が言った「三田に帰る」という心境になっていた。
田村重信先生とは初対面だったが、私のこともよく知っていて、楽しく話が出来た。田村先生も、岩田先生同様、とても熱い人だった。



■昨日は「岩田温講演会」へ。久しぶりに三田の慶應義塾大学に。田町駅の変貌に驚く。岩田先生が、田村重信氏(自民党本部、慶大講師)が主催する「日本論語研究会」で、「政治とは何か」と題して熱演。全体主義批判が中心。「小さな政治」ではなく、「大きな政治」を、アリストテレスマキアベリ、ウェーヴァーらを引用しながら、分析。政治家の責任倫理を主張。相変わらず、熱い講演会であった。その後、近くの居酒屋で懇親会。田村重信先生とも名刺交換。田村先生も熱い人だった。(続く)


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保守論壇をメッタ斬り!!!■

西部邁櫻井よしこ西尾幹二渡部昇一も、もう終わった!!!『保守ごっこ』の時代は終わった!!!『エピゴーネン保守』の時代は終わった!!! インチキ保守思想家への退場勧告!!!

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本物の保守右翼は怒っている この国を壊しているのは安倍的右翼だ (日刊ゲンダイ) 


安倍晋三は保守を代表する政治家と思われている。自らも、それを否定しない。むしろ受け入れている。先月、ニューヨークで演説した際は、「右翼の軍国主義者と呼びたいのなら呼べばいい」と開き直った。中国や韓国に「戦争の道を目指している」と批判されても、一切聞く耳を持たない。それどころか「何が悪いのか」という態度で挑発するのだ。
これが日本の首相である。政治家としてのレベルは極めて低いと思わざるを得ないし、人間としての重みや品格も感じられない。大人なら身につけておくべき知性や教養が決定的に足りないのだろう。恐ろしく幼稚なのである。
それでもエラソーにしていられるのは、熱烈なシンパに支えられているからだ。「保守」や「右翼」の看板を背負う安倍を擁護し、ブレーンとなる勢力。安倍という未熟な政治家にエールを送る連中が、この国の劣化を加速させているのだ。
実は本物の保守も、そんな現状を憂えている。山崎行太郎氏の「保守論壇亡国論」(K&Kプレス)は鮮烈だ。著者は、小林秀雄福田恆存江藤淳の影響を受け、保守の立場から発言している哲学者であり、文芸評論家である。本来であれば、昨今の保守化や右傾化を歓迎しておかしくない。
◆お題目を唱和するだけの錯覚した保守思想家
それなのに〈私は、多数派を形成しているとはいえ、現在の保守論壇や保守思想家たちに批判的である。そこに、現代日本の悲劇と混迷の原因があるのではないか、と考えている〉と強調する。安倍的右翼を亡国のエセ保守論者だと嘆いているわけだ。
その代表格が元東大教授の西部邁氏。「保守論壇を愚者の楽園にした真犯人」と位置づけている。まず、〈西部は異常に保守や保守思想、保守主義の定義や概念にこだわっている〉〈無意識のうちに身についている思想ではないからこそ、彼は保守思想や保守主義の定義や概念にこだわるのだ〉と分析。その弊害として、〈保守や保守思想が定義されると、それらをお題目のように唱和するだけで保守思想家になれると錯覚する人も増えてくる〉〈西部が保守や保守主義の定義や概念にこだわり、保守思想を体系化し理論化する一方で、小林(=よしのり氏)が保守思想を漫画化し、極めて分かりやすい単純化、図式化、映像化を施して、多くの読者を獲得し、「保守青年」や「右翼青年」を生み出していった〉と指摘した。この2人が、中国や韓国を批判したり、「南京虐殺はなかった」と主張したりするだけのネット右翼やマンガ右翼を増やし、「保守思想家の粗製乱造」を招いたというのだ。
深く考える本当の思想家は、今の保守論壇に見当たらない。ジャーナリストの櫻井よしこ氏が「保守論壇のマドンナ」というポジションにいられることにも落胆している。
〈櫻井をあたかも一流の保守思想家のように敬い、歓迎している保守論壇のレベルの低さには、改めて失望するほかない〉
〈日韓問題にしろ日中問題にしろ、その発言は過激さだけが取り柄で、傾聴すべきものはほとんどない。中国や韓国に対する発言の過激さは、最近話題になっている「在日特権を許さない市民の会」による「ヘイトスピーチ」や「民族差別発言」とさほど変わらないように見える。要するに、櫻井は保守論壇の多数意見、「偏狭なナショナリズム」を代弁しているだけにすぎないのである〉
テレビや新聞、雑誌、書籍で愛国心を煽る「保守の論客」たちに、本物の保守は怒っているのだ。
◆安倍応援団や保守重鎮の情けない正体
熱烈な安倍応援団として知られる京大名誉教授の中西輝政氏も俎上に載せている。小泉改革を絶賛しておきながら情勢の変化とともにガラリと評価を変える尻軽な姿勢を例示し、〈保守思想家を自称しているが、時流に流されて持説を簡単に変えていく、信用できない思想家だという印象を拭い去ることはできない〉と論じた。
今や重鎮のように祭り上げられている上智大名誉教授の渡部昇一氏の主張にも、〈簡単に言えば「受動史観」と言うべきものである〉〈悪いことはすべて他人の責任にし、「中国が悪い」「ロシアが悪い」「アメリカが悪い」と言いつつ、「自分は悪くない」「日本は悪くない」と主張する歴史観のことである〉と批評、〈ここに渡部の昭和史の思想的弱点がある〉とバッサリだ。
電通大名誉教授の西尾幹二氏に至っては、〈ニーチェの翻訳者、文芸批評家としてデビューした頃から、本人の自己評価はともかくとして、あまり目立つ存在ではなかった。要するに一流ではなかった〉〈西尾が保守論壇の重鎮的存在として活躍できるほどに、昨今の保守論壇が思想的に劣化したということだ〉と容赦はない。
彼らがエセ保守と断罪されるのは当然だろう。マトモな保守とか右翼とかではないのだ。
◆反対者を罵るだけの傍流が本流に
評論家の佐高信氏が言う。
「本当の保守は“異論”とも話ができます。宮沢元首相や後藤田元官房長官、野中元幹事長といった人たちは、中国とも仲良くやったし、憲法も尊重している。左翼と対立するのではなく、穏やかに包み込んできた。それが保守の本流だったのです。ところが今は、傍流が本流になってしまった。例えば安倍首相は、自分を肯定してくれるお仲間連中としか付き合えません。反対者を罵るだけで対話ができない。薄っぺらな右翼なのです」
国民はもっと自分の頭で考えるべきだ。安倍の歴史認識は正しいのか、憲法解釈は間違っていないのか、それでこの国はまともな道を歩めるのか。ちゃんと脳味噌を働かせれば、答えが見えてくるはずである。
政治評論家の森田実氏が言う。
「第2次世界大戦の反省に立てば、日本は、戦争をしない国として生きていくしかありません。それなのに安倍政権は、民主主義の根幹となる法の支配を否定してまで、解釈改憲に突き進もうとしています。現行憲法の枠内で政治をやっていこうという勢力が潰れ、イケイケドンドンの極右勢力が台頭している。非常に危機的な状況です。こうした動きに警鐘を鳴らすべきマスコミもアテにならない。最近は新聞やテレビも極右化し始めている。櫻井よしこのような極右を重用し、あたかも大物の思想家のように扱う始末。日本の右翼育成政策に乗って、反対する勢力を排除し、格差にあえぐ貧困層もナショナリストに仕立てているのです。国民がちゃんと考え、批判精神をもって行動しないと、日本は過去と同じ過ちを繰り返すことになります」
エセ保守に扇動されては国が滅びる。傾聴に値するのは安倍の主張ではない。本物の保守の声だ。