文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

小沢一郎というと、必ず西郷隆盛が出て来る。「まだ西郷隆盛にはなりたくない」とか、「小沢一郎は城山で自決した西郷隆盛だ」とか。

彼等が考えているのは司馬遼太郎の描いた「負のイメージとして西郷隆盛」だ。そして、われこそは「大久保利通」だというわけだ。つまり、守旧派・土着派の西郷隆盛と改革派・開明派の大久保利通・・・。失敗し自決した西郷隆盛に対して勝利し生き残った大久保利通・・・。果たして、その二元論は正しいのか。江藤淳は、『南洲残影』で、その二元論を打ち砕く。西郷隆盛の戦いとは何か。負け戦を最後の最後まで戦う精神、それが西郷隆盛の戦いだった。それは太平洋戦争末期の「特攻隊の戦い」にも通じている。負けるとわかっていても、命懸けで戦わなければならない戦争がある。江藤淳は、こう書いている。「何故なら人間には、最初から「無謀」とわかっていても、やはりやらなければならぬことがあるからである。日露開戦の時がそうであり、日米開戦のときも同じだった。勝った戦が義戦で、敗北に終わった戦は不義の戦だと分類してみても、戦端を開かなければならなかったときの切羽詰まった心情を、今更その儘に喚起できるももでもない。況や「方略」がよければ勝てたはずだ、いや、そもそも戦は避けられたという態の議論にいたっては、人事は万事人間の力で左右できるという、当今流行の思い上がりの所産というべきではないか。」(P35)


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