文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

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恐るべき秘密組織「最高裁事務総局」の正体を暴くー「小沢裁判」と「最高裁スキャンダル」再考(16)

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何回も繰り返して言うが、日本の司法、裁判に君臨している「司令塔」のような秘密組織がある。「守秘義務」「非公開」の原則のもとに、その実態は、闇に包まれている。実は、今、話題の「検察審査会」を管轄しているのも、この組織「最高裁事務総局」である。「検察審査会」は、検察の管理下ではなく、「最高裁事務総局」の管理下にある。したがって、「検察審査会スキャンダル」は、正確には「最高裁スキャンダル」と呼ぶべきなのである。では、「最高裁事務総局」とは何か。
早くから「最高裁事務総局の正体」を厳しく追求してきた西島博之は、こう書いている。

最高裁には二つの゛顔゛がある。最高裁長官および14人の最高裁判事によって、上告それた事件などの裁判を行う「裁判部門」の顔と、全国の裁判官や裁判所職員の人事や給与、予算の切り盛り、施設管理などを行なう、いわゆる「司法行政」としての顔である。》(西島博之「日本の司法をダメにする最高裁事務総局の正体」「週刊プレイボーイ」2009.10.19)

「裁判部門」と「司法行政」。我々が問題にするのは、最高裁の二つの顔のうち、後者、つまり「司法行政」としての顔の方である。これが、いわゆる「最高裁事務総局」である。
 そして、「最高裁事務総局」の役割については、こう書いている。

最高裁の司法行政は本来、最高裁長官が総括する「櫻裁判官会議」が石決定機関であり、ここの議決によって進められることになっている。だが、その実務は庶務担当の「事務総局」が取り仕切っており、原案を事務総局が作成、裁判官会議はただそれを承認するだけといわれている。》(同上)

では、この「最高裁事務総局」の何が問題なのか。実は、この「最高裁事務総局」が、全国の地裁や高裁に配置されている裁判官を支配し、コントロールしているからである。したがって、裁判官たちは「裁判官の独立」を建前としながらも、実質的には、最高裁事務総局の顔色をうかがいながら判決を下すという、いわゆる「ヒラメ裁判官」となる。
では、最高裁事務総局は、何故、支配、コントロールが可能なのか。
それは、最高裁事務総局が、裁判官の人事、予算、給与、転勤・・・などの実権を握っているからだ。
最高裁事務総局の意向に逆らった判決を下すような裁判官は、最高裁事務総局に睨まれ、人事や給与で、仕返しされることになる。
多くの裁判官は、最高裁事務総局の顔色を伺い、最高裁事務総局の意向を先取りするかのような判決を下し続けることになる。
さらに、この最高裁事務総局には、エリート裁判官が勤務し、彼らが最高裁長官などに「出世」していくことになっている。地裁から地裁へ、転々と転勤を繰り返すような裁判官が、最高裁判事最高裁長官に出世することはない。最高裁判事最高裁長官のポストに上り詰めるのは、東京地裁など大都市の地裁勤務を経て、「最高裁事務総局」に「司法官僚」として勤務し、つまり裁判を行わない裁判官たちである。「最高裁事務総局」に勤務する司法官僚たちは、裁判を行うことよりも、全国に散らばる地裁、高裁勤務の裁判官たちを管理、監督し、支配、コントロールするのが仕事である。
我妻栄も、新藤宗幸の『司法官僚』によると、こう言っていたそうである。

最高裁事務総局につとめる人が出世する。これは厳然たる事実だ。私は、いろいろなところでいったが、それは司法省が裁判官の選任や任地の決定権を持っていた戦前の時代にも、陸上勤務と海上勤務というものがあった。司法省につとめているものが陸上勤務。そして裁判所から裁判所へと流れ歩いているものは、海上勤務。そして陸上勤務は出世して、海上勤務は出世しない。》

海上勤務と陸上勤務。なるほど、わかりやすい。(続く)


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