文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

石破茂とエドモンド・バーク。石破茂は野田首相に「保守とは何ですか」と口頭試問し、野田が「保守とは日本の文化と伝統を守ること・・・」と答えると、それに満足し、今度は「保守」を説明するのにイギリスの「エドモンド・バーク」を持ち出して得意げに説明しはじめた。石破茂よ、お前、馬鹿じゃないのか?(笑)。 ぜんぜん、「日本の文化と伝統を守っていないじゃないか???」イギリスの思想家を持ち出さなければ「保守」を説明できないのか???

陸山会裁判の有罪判決を受け、誰もが「不当判決」だと疑問を感じているというのに、頭がおかしいとしか思えない裁判官が下した判決結果を鵜呑みにして、自民党が、石川議員や小沢一郎議員に対して、議員辞職勧告や証人喚問を求めて騒いでいるらしいが、つくづく、今の自民党はダメだとおもわないわけにはいかない。今、日本国民の間で話題になっているものは、有罪と言う判決結果ではなく、有罪と言う判決を下した怪しげな裁判長と裁判官、そしてその背後で蠢いているらしい検察、官僚、マスコミ、宗主国・米国、さらにいうならば自民党等の「守旧派連合体」の動向である。今、自民党が、議員辞職だの説明責任だのと騒げば、「なるほど、自民党が仕組んでいるのか?」と疑われるに決まっているだろう。それも読めないのだから、世も末である。僕も、いまだに古き良き自民党の復活への期待と未練は残っているが、今回のような軽挙妄動ぶりを見ていると、残念ながら、自民党の復活も政権奪取もあり得ないと思う。第一に、最近の自民党議員は、顔も悪いが、それよりももっと深刻なことは頭が悪いということだ。自民党議員たちが話すことの思想的レベルが低すぎる。ところで、自民党政調会長だか軍事オタクだか知らないが、自民党の次期リーダー候補と言う石破茂が、先日の予算委員会の質疑で、野田首相と「保守問答」をしていたが、ラジオを聴きながら、あまりにも馬鹿馬鹿しいので思わず噴出してしまった。石破茂は、野田首相に「保守とは何ですか」と小学校の先生みたいに口頭試問し、野田が「保守とは日本の文化と伝統を守ること・・・」と答えるとそれに満足し、今度は、自ら「保守」を説明するのに、イギリスの「エドモンド・バーク」を持ち出して「エドモンド・バークは『フランス革命省察』で・・・・・・」と得意げに説明しはじめた。石破茂よ、お前、馬鹿じゃないのか? ぜんぜん、「日本の文化と伝統を守っていないじゃないか???」イギリスの思想家を持ち出さなければ「保守」を説明できないのか???むろん、エドモンド・バークが悪いわけでも、エドモンド・バークを持ち出すことが悪いわけでもない。自民党の代議士ともあろうものが、頭の悪い学生の「一夜漬けの勉強」並みに、嬉々として、エドモンド・バークのような「洋もの」(笑)を、国会論議の場に持ち出すとは、頭の程度が知れるじゃないかと言ってるだけだ。しかも、石破茂がいうエドモンド・バークとは、明らかに保守系雑誌に氾濫している西部邁が解釈し、西部邁流に味付けしたエドモンド・バーク()である。エドモンド・バークそのものではない。そもそも、たとえば岸信介中曽根康弘佐藤栄作等・・・が、エドモンド・バーク等のようなものを、国会の論戦の場で持ち出すわけはないだろう。ちなみに巣鴨プリズンで、岸信介は、ドストエフスキーの『罪と罰』か『カラマーゾフの兄弟』かを読んでいたことが知られているが、しかも英語訳で、しかしそんなことを国会の論戦の場なとどで、石破茂のように得意気にひけらかしたりはしない。もう一つ、言っておく。最近の保守派が、馬鹿の一つ覚えのように「文化と伝統を守る……」と言うが、それが誰の言葉か知った上で言っているのか。この言葉は、三島由紀夫が、「檄」そり他で言っている言葉だが、この言葉も、その意味するところは単純ではない。現に、三島自身は、普通に理解されているような意味での「文化と伝統」を守ってはいない。三島は、典型的な西洋的な近代主義者であり、合理主義者だった。住む家はロココ調の洋風建築であり、和服など、剣道着以外は着たことがないはずである。わずかに三島由紀夫が「文化と伝統を…」守ったのは、日本語である。日本には守るべき伝統も文化もないことを、三島は知っていた。日本の文化も歴史も、空虚である、と。守るべきものは何もないからこそ、三島は、形式に命を賭けたのだ。この、何もない空っぽな、空虚な形式こそ、日本の守るべき伝統であり文化である、と。(続く)

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