文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

トーマス・ホッブスの国家の起源論について。

柄谷行人が『世界史の構造』のなかで、トーマス・ホッブスの国家論『レバイアサン』について、そのまま放置したならば「万人の万人の闘争」となる野蛮の弱肉強食の自然状態を、個人と個人の契約によって脱するために、国家が誕生するという通説を批判している。「個人と個人の契約によって……」という話は、近代的な個人主義の思想を、過去に投影したものに過ぎず、「個人と個人の契約によって……」という話は、現実的にも歴史的にもありえないと言う。つまり、柄谷行人は、国家の起源は、共同体の内部からは説明できないと考えるのである。国家の起源は、国家内部の論理からは説明できない。国家は外国との関係からしか説明できない、というのが柄谷行人の国家起源論のポイントである。尖閣事件や北方領土問題の例を考えるまでもなく、国家意識が芽生え、国家的なナショナリズが高揚するのは、隣国との摩擦と衝突を契機にしていることは確かである。


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