文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

『月刊日本』特別講演会( 7月26日(月)、午後6時、「赤坂区民センター」)で、不肖・山崎行太郎が「保守論壇を『愚者の楽園化』したのは誰か?」と題して講演します。

小林秀雄福田恒存江藤淳三島由紀夫等が、「保守論壇」で輝いていた時代は、保守派、あるいは保守思想家の数は圧倒的に少なく、孤立無援の絶対的少数派だったが、思想性という問題においては、あるいは作品の質や量においては、多数派である左翼・進歩派、あるいは左翼過激派の思想家たちをはるかに凌駕していた。しかるに、三島由紀夫の自決事件を境に、小林秀雄江藤淳福田恒存が相次いで保守論壇から消えていくのと同時に、それに代わる存在として台頭してきたのは、エピゴーネン保守や、左翼からの転向者たちを中心とする「左翼もどきの保守思想家たち」、あるいは商業右翼、商業保守とも言うべき付和雷同組の保守であった。たとえば、西部邁小林よしのり渡部昇一櫻井よしこ、そして中西輝政というような人たちである。「新しい歴史教科書をつくる会」や「沖縄集団自決裁判」に見られるように、彼等は左翼の闘争スタイルを保守論壇に持ち込み、思想的にはともかくとして、そのスタイルと組織論は完全に左翼の模倣であり、反復であった。「諸君!」「正論」「will」・・・というような保守系論壇雑誌が次々と創刊され、左翼陣営の衰退と崩壊の隙間を補完するかのように、多くの読者を獲得し、保守や保守思想や保守思想家というものが「商品化」されていく。いわば、保守論壇や保守思想が「わが世の春」を迎えるわけだが、そこで語られる保守や保守思想や保守思想家、あるいは保守論壇は、いったい、どういうものだったのだろうか。そこに、保守思想は存在したのか。やがて政権交代という現実を突きつけられた自民党は、実質的に再建不可能といってもいいような壊滅的打撃をうけ、静かに「自民党時代の終焉」を向かえつつあるが、その「自民党の終焉」をもたらしたものこそ、「保守論壇の知的退廃と劣化」である。つまり薄っぺらな保守思想を鵜呑みにし、保守思想や保守思想家と結託・連携することによって、政治家もまた劣化し退廃していったというわけである。「自民党の終焉」の直前に「諸君!」が廃刊に追い込まれたことが象徴しているように、保守思想や保守思想家、あるいは保守論壇もまた、大きな曲がり角に来ている。僕が、「保守論壇を『愚者の楽園化』したのは誰か?」と問うのは、この「保守論壇の悲・喜劇」を指している。むろん、僕は保守論壇を批判しているからといって、左翼論壇、あるいは左翼思想家たちを擁護しているわけではない。むしろ、僕が批判しているのは、「保守論壇の左翼化」、つまり「保守思想のイデオロギー化」である。保守論壇の再生のためには、何か必要なのか。保守論壇とは、そもそも何であったのか。小林秀雄福田恒存三島由紀夫等の時代に立ち返って、あらためて問うてみる必要がある。僕が目指す「保守の再生」、「保守論壇の活性化」への道は、僕の持論である「イデオロギーから存在論へ」の転回なしには不可能である、というものである。というわけで、今回の講演会ということになったわけだが、同時に、同じような内容の本も、九月が十月に出版される予定である。

月刊日本』特別講演会( 7月26日、月曜日、午後6時、於「赤坂区民センター」)



7月26日(月)午後6時から赤坂区民センター4階第1会議室において開催される『月刊日本』特別講演会で、山崎行太郎氏が保守論壇を『愚者の楽園化』したのは誰か?」と題して講演します。会費千円。申し込みが必要です。
お申込みは、
■gekkan.nippon@gmail.com 又は、
■電話  03-5211-0096。「月刊日本」編集室まで。


■場所
東京都港区赤坂4-18-13 赤坂コミュニティーぷらざ内
電話 (03)5413-2711
会場周辺地図→http://www.koyukai.org/akasaka_guide.html


交通機関
地下鉄銀座線、丸の内線 赤坂見附駅 A(弁慶口)出口徒歩8分 B出口 徒歩8分  


■地下鉄半蔵門線 永田町駅 
まず、改札を出る前に連絡通路にて赤坂見附駅まで移動して下さい赤坂見附駅:A(弁慶口)出口徒歩8分 B出口 徒歩8分  


■地下鉄銀座線、半蔵門線大江戸線 ・・・青山一丁目駅 4番出口  徒歩10分


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