文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

菅直人は「国家分裂主義者」だったのか?

沖縄選出の喜納議員が、新著「沖縄の自己決定権−地球の涙に虹がかかるまで」(未来社)の中で、菅直人現総理は、昨年の政権交代直後に、つまり副総理という立場にありながら、「沖縄の米軍基地はどうにもならない」とか、「もう沖縄は独立した方がいい」いうような、日本の国家分裂を容認し、沖縄県を日本から切り捨てるような発言をしていたと暴露しているらしい。首相就任後の菅直人の最近の沖縄米軍基地問題に関する無責任、且つ冷酷無残な対応と発言から予想されたこととはいえ、昨年の発言とはいえ、これは見過ごすことの出来ない発言だ。左翼市民運動家の実態と本心が丸見えで、空恐ろしくなる。もともと僕は、左翼とか左翼文化人、あるいは左翼市民運動家というものを、口先ばかりの目立ちたがり屋としてしか評価していないし、時期を見計らって転向し、うまく立ち回って権力や利権に接近していくしか能のない日和見主義者で、思想的にもまったく信用していないが、それにしても、これは、あまりにヒドイと言わなければならない。「もう沖縄は独立した方がいい」というのであれば、「北方領土も、ロシアにくれてやれ」ということになる。これで「支持率60パーセント」だというのだから、日本国民もどうかしている。



菅首相基地問題どうにもならない」「もう沖縄は独立した方がいい」と発言 喜納参院議員が暴露

菅首相基地問題どうにもならない」「もう沖縄は独立した方がいい」と発言 喜納参院議員が暴露
2010.6.15 23:57


 菅直人首相が副総理・国家戦略担当相だった昨年9月の政権交代直後、民主党喜納昌吉参院議員(党沖縄県連代表)に対し、「基地問題はどうにもならない」「もう沖縄は独立した方がいい」などと語っていたことが15日分かった。

 首相は23日に沖縄訪問を予定しているが、就任前とはいえ、国土・国民の分離を主張していたことは大きな波紋を呼びそうだ。

 喜納氏が、鳩山前政権末に記した新著「沖縄の自己決定権−地球の涙に虹がかかるまで」(未来社)で明らかにした。

 この中で喜納氏は政権交代後、沖縄の基地問題に関して菅首相と交わした会話を紹介。喜納氏が「沖縄問題をよろしく」と言ったところ、首相は「沖縄問題は重くてどうしようもない。基地問題はどうにもならない。もうタッチしたくない」と漏らし、最後は「もう沖縄は独立した方がいい」と言い放ったという。

 喜納氏は著書の中で「半分ジョークにしろ、そういうことを副総理・財務相であり、将来首相になる可能性の彼が言ったということ、これは大きいよ。非公式だったとしても重い」と指摘している。
(産経新聞)


■仙谷官房長官菅首相の沖縄独立論著作「検証しようがない」

仙谷官房長官菅首相の沖縄独立論著作「検証しようがない」
2010.6.16 12:06

 仙谷由人官房長官は、菅直人首相が副総理だった昨年の政権交代直後、「基地問題はどうにもならない」「沖縄は独立した方がいい」と発言していたことを、民主党喜納昌吉参院議員が自著で暴露したことについてコメントを避けた。

 仙谷長官は16日午前の記者会見で「著作を読んでいない。検証のしようがない伝聞証言は刑事訴訟法でいえば証拠能力がないということだ」と述べた。

 また、首相に事実確認をするかどうかについては「今のところ、そういう質問をするつもりはまったくない」と強調した。


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菅直人「沖縄独立発言」に対する「読者からのコメント」です。是非、ご一読を。また引き続き「コメント」を募集しています。

本の窓
佐藤優氏が連載している「勉強術」(本の窓・6月号・小学館)に琉球処分について論考があります。

大城立裕氏の「小説 琉球処分」を引用しながら、沖縄が「明治の琉球処分」、「昭和の琉球処分」(沖縄置き去りの主権回復)、そして「平成の琉球処分」と3回も「処分」されて来た流れが分かります。

「しょせんは、わたしたちのあずかり知らぬところで進められる日本の外交です。新聞社も一般国民も、日本の立場の範囲内で琉球のことを考えてくれる、と見なければなりますまい」、「日本は、政府だけでなく、新聞までが台湾征討に向かって突進しているようです」と小説の引用を読んだとき、琉球処分と小沢処分がオーバーラップしました。台湾征討と小沢征討。
沖縄の主人は国家の主人である日本政府だという政治エリート(政治家と官僚)の暴走が続くと、中国による沖縄介入を招くという流れが予測出来ます。
沖縄の社会的位置づけと琉球人の心情を両目で見ていかねば大変なことになる。管首相の思慮の浅い発言には問題ですが、管首相も「小説 琉球処分」を読んでいるそうですから、じっくり熟読したうえで国民にメッセージを語ってくれるでしょう。(やっぱり沖縄は独立するしかないと言うかもしれませんが)



■ じゆうなわか
あまりに善良な国民は正しい情報が得られず、国民が馬鹿になるのはこれはマスコミの洗脳によるものであり、支持率の高騰はマスゲームのようなものではないでしょうか?事実を知れば国民ももう少しは正しく判断する(できる)はずです。山崎さん方にがんばっていただきたいです。



■良心派
吉本隆明氏は日沼頼夫著の 『 新ウイルス物語 』 ( 中公叢書 ) を引用して,  成人T細胞白血病ウイルス・キャリアは, アイヌ人に次いで, 沖縄住民に多く, 南九州, それから東北, 北海道と続いて, 関東, 一番分布が薄いのが, 近畿地方となっている, と述べて, 日本語と同祖らしい言語はアイヌ語琉球語しかない, という記述を付け加え, 古代のある時期, 日本列島には, 主として, アイヌ琉球の人間達が生活していたのではないか, という < 言外の暗示 > を与えている。 「 T細胞白血病ウイルスのキャリアとしての日本人 」 が 「 神話の記述には合う 」 と吉本隆明氏は書いている。 そこへ朝鮮半島を経由して, 日本列島に移住民族が混じってきて, 主流の日本混血民族として, 大和民族を生み出し, 大和朝廷を建国した。 しかし, 超最初の日本列島民族がどこから来たのか, という問題は, 未だに学問的・実証科学的には不明である。 ( 出典 : [『 いま, 吉本隆明25時 』 弓立社 ] )


極めて大雑把な纏め方で、 恐縮だが、 確定した定説がないため、 このような思考を参考にすると, 「 もう沖縄は独立した方がいい 」 と菅直人首相が言うのなら, 「 北方領土 」 をロシアに呉れてやるどころか, 「 もう九州は独立した方がいい 」 ともなるし, 四国も北海道も独立した方が結構である, という事になりかねない。 これでは滅茶苦茶で、 日本国家は成り立たない。 「 菅直人内閣打倒 」 「小沢一郎新内閣樹立」 が主張される所以だろう。


■ キー坊
 菅直人は、政権交代の直後に「基地問題はどうにもならない」「沖縄は独立した方がいい」と発言していたのですね。
 菅は沖縄が独立できる可能性ないから、そんなこと言ったのでしょう。お前らは「永久に米軍基地を受け入れろ」と、喜納昌吉に言ったわけです。これは沖縄に対する「植民地主義」の露呈です。

 政権交代直後に既に、菅が喜納に言っていたとは、喜納昌吉は政治家として、随分と侮られたのです。


■ 良心派 2010/06/16 11:25
現在の最重要課題は, 普天間基地辺野古移設阻止実行委員会の設立と, そのバックアップ態勢の組織作りである。 阻止行動には, 日本全国から参加者が沖縄に駆けつけるだろうし, 寄せられるカンパをきちんと管理運用する信頼できる機関も要請される。 この闘争は長期戦である。 参議院選挙が小沢元幹事長の戦略によって, 民主党が圧勝したら, 川内博史衆院議員のテニアン移設に賛同する議員180人は, さらに増加するだろうし, そのように運動を進めないといけない。 菅直人内閣の打倒は当然だとしても, 小沢一郎新内閣の発足には, まずこの9月の民主党代表選挙で, 小沢一郎氏を代表に選ぶ事が必須の条件である。 菅直人内閣による反小沢派に対する妨害や, マスコミの反小沢キャンペーンも, 必然的に予想され, 小沢一郎支持派は, この抵抗勢力とも闘わないといけない。 小沢一郎氏を巡る諸訴訟事件についての対応も考慮に入れて, プロセスの各時点で, どのように適切に対応し, 処理するか, という慎重な配慮を講じながら, 政治的目標である 「官僚政治打破と真の議会制民主主義の確立, 一般大衆の生活の安定と反戦平和の実現」 を, 着実に目指していかないといけない。


TIDA 2010/06/17 01:35
山崎先生、冷徹にして力強い時評と沖縄へのエール、毎回有難く拝読致しております。この数ヶ月、いや、この6月2日以来の醜悪な政治茶番劇にはかつてないほどの嫌悪感、脱力感を覚え、呆然自失する毎日です。
あの衆院選勝利の日に、これで辺野古を守れる!と歓喜した自分の愚かさにはただ恥じ入るしかありません。
厚生官僚をやり込めて名を上げたあの管という男に、よもやここまで沖縄が貶められることになろうとは・・。あの男がこれほど醜悪な人間だったとは・・これほど簡単に変節し盟友も裏切るとは・・これは現実だろうか?自問自答に暮れる毎日です。この腐臭には耐えられそうもなく、体調も悪化、今後の沖縄のたどる道を思うと暗然呆然としております。
大手マスコミ・民主党現政権・アメリカと、ここまで沖縄包囲網を巡らされ、ウチナンチュのなかに再び敗北主義的な空気が漂う可能性を危惧しています。
そんな中、山崎先生と見識高い読者の方々のコメントには力付けられています。沖縄基地問題(いや、日本の対米隷属問題)に向き合おうとしているヤマトの方々も少なくないのだと勇気付けられます。これをせめてもの糧にして、このショック状態からどう立ち直るか、今後どう巻き返せるのか、思案愚考をめぐらせています。今後ともご教示宜しくお願い致します。

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