文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

鳩山「国家戦略局」構想は「小泉・竹中構造改革」路線を踏襲か?

小泉政権以後、安倍政権、福田政権、麻生政権と四代にわたる自民党政府がもたらした失政、つまり経済の弱体化と国民生活の破綻の元凶は、「官邸主導」という名のトップダウン型の国家運営のシステムにあったことは間違いないが、つまりその官邸主導という国家運営システムが、「竹中平蔵」主導の「経済財政諮問会議」という悪徳経済学者や悪徳経営者たちの反国家的な暴走を許してしまったのだが、今回の衆院選挙結果を受けての政権交代後、突然、鳩山民主党党首の周辺から飛び出してきた鳩山政権の「国家戦略局」構想なるものも、おそらく「小泉・竹中構造改革」路線において採用された「経済財政諮問会議」主導の政策運営、つまり「「官邸主導」という名のトップダウン型の国家運営のシステム」と似たり寄ったりのものであるだろうことは、おそらく間違いないだろう。僕は、小泉政権以後の自民党政権の失敗は、それまでの自民党的な古い国家運営システム、つまり多くの自民党議員たちの様々な形での政権参加によるボトムアップ型の集団指導システムを廃棄して、首相とその側近(竹中平蔵)だけによる「「官邸主導」という名のトップダウン型の国家運営のシステム」を採用したことにあると考える。小泉政権時代に、その「「官邸主導」という名のトップダウン型の国家運営のシステム」に異を唱えた亀井静香氏らが、やがて小泉首相によって、党から追放されるということによって、その唯我独尊的な官邸主導システムは完成し、そして「小泉・竹中構造改革」路線は、多くの自民党議員たちの反対にも関らず、竹中平蔵等、小数の小泉側近議員の手によって推し進められていったのである。今回の鳩山側近議員による「国家戦略構想」なるものも、鳩山が、小沢幹事長との役割分担に固執していることからも明らかなように、おそらく「小泉・竹中構造改革」路線において採用された一部の側近議員による官邸主導システムを踏襲したものであろうが、はたして小沢幹事長が、それを黙認するかどうかが、鳩山民主党政権の命運の鍵を握っていると言わなければならない。もっと具体的に言えば、小沢は、今回の選挙活動において、何を国民に約束したかである。農業支援や子育て支援ばかりではないだろう。おそらく小沢は、地方行脚において、従来の自民党方式による利益誘導型の国民経済の再建を、約束したはずであり、国民は、小沢に、地方への利益誘導、地方経済の建て直しを期待しているはずである。僕は、政権交代は歓迎するが、しかし鳩山政権の「国家戦略局」構想なるものは、菅直人をトップに置き、党の政調会長と兼務させることによって鳩山や鳩山側近の暴走を抑制し、幾分かは救われるだろうが、しかし、たとえ菅直人をそのトップに据えたとしても、結局は失敗するだろうと考える。岡田は、先日のNHKの討論番組の中で、「公共事業」の必要を訴える国民新党亀井静香に対して、「公共事業」が欧米先進国の二倍だ、つまり、「公共事業」は、今の「二分の一」の水準まで抑制してもいいというニュアンスのことを言っていたが、ここに、おそらく、鳩山政権の目玉「国家戦略局」なるものの目指す中心的政策はあると思われる。緊縮財政よるバランスシートの健全化…。むろん亀井静香小沢一郎らは、それに反対するだろう。僕も反対である。「小泉・竹中構造改革」の二の舞になることは明らかである。小沢の豪腕による「国家戦略局」の解体、もしくは修正に期待するしかない。







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