文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

バラク・オバマなんて知らないよ。

オバマ新大統領就任セレモニーに過剰に浮かれているアメリカを初めとする世界各国のマスコミを前に、オバマなんて、所詮、内容空疎な演説だけが上手い口先男さ、と思っている小生としては、アメリカの外交や経済等のこれからの動向を不安な気持ちで観察しているところだが、たとえばオバマは、さっそく就任演説で、「イラクからの撤退」と「イスラムとの対話」を華々しく宣言したらしいが、そう宣言するのは仕方ないとしても、いったい、その言葉が、アメリカ帝国主義にとって何を意味するかを考えると、「アメリカ衰退論」や「アメリカ帝国主義の終焉」が公然と囁かれる中で、その言葉の持つ意味は、予想以上に深刻なのである。オバマは「change」とか「yes,we can」とか、口当たりのいい軽い言葉を連発して、子供騙しの外交政策や経済対策を続々と立案、実行するつもりらしいが、金融危機をめぐるアメリカ経済の破綻寸前の状況という問題に至っては、口先だけの演説で、どうにもならないはずなのである。ニューヨークの株価は、オバマ新大統領就任を歓迎するかのように、大幅に下落した(笑)らしいが、当然だろう。それにしても不思議なのは、日本の政治家の質が落ちていることは確かだが、日本にもオバマのような政治家はいないのかと、とんでもないことを言う日本人が少なくないことだが、僕は、日本の政界にオバマのような口先だけの演説男が現れることには、断固、反対である。日本では、「失われた10年」とか言われるが、ここ10数年ぐらいの日本の政治的悲劇は、実は、小泉、安部、麻生、そして竹中とか、要するに内容空疎な話を立て板に水のように喋り捲る「口先男」たちに政界が占拠されたことによって引き起こされたのである、と言うべきかもしれない。とすれば、今こそ、寡黙な、演説下手な政治家よ、出でよ、と言いたい。政治は演説ではない。というわけで、今月の「諸君!」に、中西輝政が、どうしようもない論文を発表しているというので読んでみたが、なるほどどうしようもない論文で、アメリカの一極支配の構造が終わり、これからは、多元的、多極的な支配構造の時代で、今こそ日本は自立しなければならないと言っている。そこまでは、どんな頭の悪い政治評論家でも、居酒屋で息巻く素人政論家でも言いそうなことだが、中西輝政は、いかにも中西輝政らしく、ブレーンだったのか、そうでなかったのか知らないが、安倍晋三政権時代の「教育基本法改革」等を持ち出して来て、それを絶賛するかのように、日本人よ、歴史や教育を見直し、東京裁判史観を脱却して、アメリカが弱体化した今こそ、「自立せよ」と説いている。題して「日本自立元年」だそうである。中西さん、そんなことを軽々しく言って大丈夫ですか、と冗談の一つでも言いたいところだが、何はともあれ、中西が、安倍晋三元首相のブレーンだったことがわかり、尚且つ、中西が安倍晋三と同じような思想心情の持ち主らしいことがわかり、僕としては、今更言うまでもなく、「なるほど…」と納得した次第である。





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