文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

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マンガ右翼・小林よしのりは「民族浄化論者」だった!!!!

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マンガ右翼・小林よしのりマンガ雑誌わしズム」を読んでみたが、やはりマンガ家らしく、物事の本質を見通す力も持続的に思考する力もないらしく、他人からの受け売り情報や表層的な知見や知識を鵜呑みにして、あらゆる問題を単純化し、平板化し、そして結局のところ、驚くなかれ、小林よしのりの言わんとするところは、現在の北海道には純粋のアイヌは存在せず、したがってアイヌに関する民俗差別もほとんど存在ず、いや、そもそもアイヌという言葉は元々は「人間」という意味であり、厳密に言えば、「アイヌ民族」なる呼称は自己矛盾であり、「アイヌ民族」そのものが幻想であり、実質的には存在しない……というものであった。自民族の呼称というものは、元来は存在せず、他民族、あるいは他の国家との交渉・交易の過程で、事後的に誕生するもであり、しかも自民族の呼称を、しばしばその民俗の言葉「人間」から流用するものであるということさえわからないマンガ右翼・小林よしのりには、それがまさしく、日本政府の長年の「民族浄化」政策そのものの偉大なる成果であり、必然的な結果であるということが、文言や資料や伝聞から読み取れないらしい。僕は、今さら、その、「こうして、アイヌは、ただ祖先がアイヌだったというだけで、一般の和人と何等外見上の差別がなくなるにいたった……」とか、「アイヌと和人の混住・結婚・混血はそもそも鎌倉時代にはすでに、進行しており、明治以降、さらにそれが進んだ……」とか、あるいは、「こうして北海道開拓政策、それに伴うアイヌ政策は、人種として、もしくは民俗としてのアイヌをまったく和人の中に解消してしまったのである。社会的な人種偏見はなおすべて解消したわけではないが、アイヌ問題はもはや人種、民俗の問題としてではなく、むしろ社会経済的な偏境に住むが故の貧困の問題として捉えねばならない時期に来ている。」と、小林よしのりが、漫画的に美談化しつつ、高らかに宣言するところの、いわゆる「清く、正しい……」、日本、あるい日本人(和人)のアイヌに対する「民族浄化政策」や「同化政策」、あるいは「国民化政策」を、ここで、一方的に批判する気はないが、それにしても、小林よしのりというマンガ右翼は、アイヌの歴史と現在に、あまりにも無知であり、且つ鈍感であることだけは確かなようで、ただマンガ家特有の「受け狙い」でアイヌ問題を持ち出したということがその文面から露骨に滲み出ており、要するに、「沖縄問題」の次には「パール問題」があり、「沖縄問題」や「パール問題」が行き詰まり、論理的に破綻し、しかも本まで売れなくなり、商売にならなくなると、今度は「アイヌ問題」で一稼ぎしようとでも言うかのような、下司な魂胆がミエミエで、売れなくなった元「売れっ子マンガ家」の末路が哀れで、気の毒である。だから、こうして話題にすることが、まさしく小林よしのりの漫画的営業政策に加担することになるわけで、無視するのが一番いいのだが、乗りかかった船なのだから、そうも言っていられないので、ここでは、少しだけ論評しておこう。小林よしのりの「アイヌ問題一夜漬け勉強会」(笑)の講師役の一人らしい「河野本道」に関してである。「わしは北海道取材で文化人類学者の河野本道氏に会ってお話を伺った。ウタリ協会のアイヌ史編纂委員も務められた河野氏は「もともと『アイヌ民族』というのがあったわけじゃないんです。『樺太アイヌ』にしても『千島アイヌ』にしても自称じゃないです」と話しだされた」と、小林よしのりが書いている「河野本道氏」のことである。小林よしのりの「アイヌ論」の理論的支柱となっているらしい、この人が、どういう人であるか、小林よしのりはよく知っているだろう。こういう人であるらしい(以下引用)。この人は、親子三代にわたるアイヌ研究家としてウタリ協会の資料室に勤め、アイヌの側からの運動にも加担し、積極的に活動していたが、その後、アイヌのウタリ協会をリストラされそこを離れるや、その後は、反アイヌの立場から活動し、文献や資料の収集や出版などを行っているようだが、またこの人は、アイヌ人(系)の女性と結婚していたが、離婚したという経緯もあり、かなり微妙な立ち位置の、思想的にも複雑な人らしい。この人の収集・出版した資料の中には、アイヌの先祖や古老達の「結核」「梅毒」などの「病歴」を、わざわざ個人名つきで記録したものもあるそうだが……。


★河野本道の正体?
http://www.alles.or.jp/~tariq/trial/kouno020627.html
http://www.alles.or.jp/~tariq/kouno020627.html

6月 27日、13:15、札幌地裁で「河野本道」差別図書裁判の公判が行なわれ、棄却されました。
判決を言い渡した裁判官は、「棄却します」とだけ言い渡し、直ぐに消えました。
その様子はさながら「忍者のようだった」「ゴキブリのように素早やかった」といわれています。

その後、裁判所近くの高等学校教職員センターで記者会見が行なわれました。
以下に、その概要をお伝えします。


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川村シンリツ・エオリパック・アイヌさん
旭川・川村カネトアイヌ記念館館長・アイヌ民族解放機構・エトピリカを守る会)
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河野の事はみなさんよく知らないと思います。
常吉、広道、本道と親子三代アイヌ屋さん、アイヌでメシを食う学者、と呼ばれています。
あと、児玉親子(児玉作左衛門、児玉マリ)、更級源蔵など、みんなアイヌの家から持っていった資料を博物館に売って生活している人達です。

実は、河野は若い頃、一時は結城庄司やアイヌ解放同盟(ピリカ実の代表・山本一昭も一員)と一緒になって「アイヌ学者の姿勢はおかしい」などと抗議をしたり糾弾していたりした人なんですよ、アイヌの運動をやってた頃は、北大に先頭に立って殴りこんだりもしていた人です。
そんな人が、いざ自分が「アイヌ学者」としてアイヌに糾弾される側に回ると、ああいう逃げ方をする。
その後、北海道ウタリ協会で史資編纂とかやっていたんですが、予算の関係でリストラにあって。
そうすると今度はウタリ協会を訴えたりもしていました。
あの人は、あっちいったりこっちいったりして、一貫性の無い、ワケのわからない人なんですね。

その当時「北方ジャーナル」とかいう雑誌に「野村義一はファシストだ」とかワケのわからん事を書いたりしまして…アイヌに対して非常に攻撃的になったんですよね。
そういえば、アイヌの女性と分かれてから、さらに凶暴になりましたね。

河野の出版した問題の資料集ですが、私たちには全巻十何万円もするので、とてもじゃないけど買えなかったので、見てなかったんですよね。大学とか図書館にはありますけど。
実のところは、最初は私たちも内容を知る機会が無く、河野からも何も断りが無かったので、全く気がつかなかったんですよ。

それがある時、京都の大谷大学の泉恵機さんという人から手紙が来て、この資料集のことを教えてくれたんですね。
それで、あまりにも内容がひどいので、回収するように言ったほうがいいのではないか、という事で(一連の裁判に繋がる行動が)はじまったんですね。

あと、この資料集には、旭川アイヌことも出ているんですね。

江戸時代に、松前藩が場所請負制というものを敷きました。今までアイヌが自由に暮していた土地で、大変大規模な乱獲と収奪を行ったんですね。その時に、干し鮭やコンブ、魚油などを生産する労働力として、本州から荒くれ者が連れて来られて、その後、人が足りない度にアイヌを強制労働に連行しました、その時に色々な病気が持ちこまれたんです。
しかも、商人や荒くれ者達は、アイヌの男はみんな遠い漁場に連行して、残った女をてごめにしてレイプしたんです。
そうやってアイヌの社会を破壊して、結核や梅毒をうつしたんですね、北海道だけじゃなく、アメリカも同じような歴史が残っています。
結核や梅毒などは、和人が持ち込んできた病気だったので、アイヌには治療の方法がなかったんです。しかも生活の場もどんどん破壊されていくので、どうする事も出来なかった。
そのような和人の暴虐のせいで、アイヌの人口が10分の1まで激減したんですね。

資料集にはアイヌの実名が載っていて、「アイヌ固有の病気である」と書いてある。冗談じゃない。
大体、梅毒だとか載せるなんてのは、本当にプライバシーの侵害ですよ。
関西でそんなこと起こったら、あっという間に解決するはずです。
(部落問題を始めとして、差別やプライバシーに関する裁判を進んで担当する弁護士も多く、裁判官の意識も高いので)
アイヌの場合は、いつまでたっても解決しない。


また河野は、アイヌに関するテキストは自分の書いた「アイヌ史・概説」などのものが唯一だ、と放送大学で自分でPRしていたんですね。そのテキストはといえば「アイヌという民族は存在しない」という、大変ひどい内容のものでした。

この裁判が週間金曜日に題材的に取り上げられた事や、私が出向いて抗議したり、ピリカ実さんの抗議運動などの影響もあって、河野の放送大学での講義は「世界の民族」から外されました。
さすがに「アイヌは民族として存在しない」というのは、放送大学の人もマズイと思ったのでしょう。
でも、取りやめになったとのはいいとしても、一時は河野の「アイヌは民族ではない」という授業を放映していた訳ですから、責任は重いですよね。

最後に、マスコミの皆さん、最初と最後だけ来て「判決で敗れました」とか放送されても困るんですよね。
途中の経過もちゃんと報告してもらわないと、何が起こっているのかわからないですよ。
共有財産の時もそうですよね。最初と最後だけマスコミいっぱい来てました。
もっと内容の方もしっかりと追ってもらわないといけませんよ。
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★河野本道の対話・・・・その狙いと役割は? 民族浄化?
http://hoppojournal.kitaguni.tv/e667538.html
http://hoppojournal.kitaguni.tv/e631990.html


旭川人権擁護委員協議会顧問を務める門別薫さん(左)は、「カネを貰い続けることは“自立”から遠ざかること」と説く(写真は雪の美術館内)


 本誌7月号から連載中の「緊急提言」で「アイヌ先住民族」論への疑義を唱えている河野本道さんがこのほど、旭川アイヌ協議会の初代会長にして“脱アイヌの先駆者”門別薫さんとの対談に臨んだ。

 河野さんの提言をめぐる対談は、8月20日に急遽設けられた小林よしのりさんとの対話に続き、今回で2度目。相対する門別さんは、いわゆるアイヌの血を引きながら“脱アイヌ”の提言を積極的に繰り返してきた一人で、かねてから「一人ひとりの北海道民としての自立」の必要性を呼びかけている。

 9月16日夕、優佳良織工芸館などの施設を擁する北海道伝統美術工芸村(旭川市)で顔を合わせた2人は、社団法人ウタリ協会主導の先住民族論への疑問を忌憚なく語り合い、研究者と“当事者”という異なる立場ながらも「(アイヌ先住民族とする)国会決議は、いわゆるアイヌの人々の間にさらなる壁をつくった」と、現在の論調に改めて一石を投じた。

 対話の全容は、10月15日発売予定の11月号に収録予定。あらゆる民族問題に共通した根源的な課題にメスを入れる、知的刺戟に満ちた記録に、請うご期待! (ん)