文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

何故一泊二日だったのか?

訪米で安倍夫妻は大歓迎され、安倍訪米は大成功だったと、安倍御用達新聞・産経新聞のアヒル記者氏が書いているらしい。しかし、わずか一泊二日の訪米で何が出来るというのだろうか。自らの不用意な発言で、薮蛇を突いて国際問題にまで問題を拡大させてしまった従軍慰安婦問題を、「すみませんでした。」「すみませんでした。」と平身低頭して、ただひたすら謝罪し続けただけの訪米だった、というのが公平な評価だろう。お土産は牛肉輸入とイラク支援継続、郵政民営化の加速、拉致問題の棚上げ(笑)、集団的自衛権の見直しによる米軍への日本軍従軍…といったところだろうか。ちなみに何故、一泊二日という日程が組まれたのか、不思議に思う人もいるだろう。一泊二日の訪米なんて、何か裏があるんじゃないの、と不信感を持つ人がいてもちっともおかしくはない。それもそのはずである。ブッシュは安倍を歓迎なんかしていない。適当にあしらっただけだという話がまことしやかに囁かれている。さて怪しいことこの上ないブログに、こんな書き込みがあった。それによると…。

ブッシュ牧場での面談、5月の連休を利用しての3泊4日程度の米国滞在。
それが、駐米日本大使館からホワイトハウスへの要望だった。
それに対しての回答は全てノー、ホワイトハウスでの面談なら応じようが当初の回答だったのだ。
そこで焦った外務省が、牛肉は受け入れます、慰安婦への詫び発言を安倍にさせます。
イラク派遣の延長も致しますと、媚びに媚び抜いて得たのがキャンデービットでの会談なのだ。
それでも、滞在は一日しか許されなかったのだが・・・・・

産経新聞のアヒル記者の見てきたような大嘘記事より、こちらの方が信憑性は高いんじゃないかな。おまけにニューズ・ウイークだかワシントン・ポストだかには、大きく安倍批判の記事や従軍慰安婦告発広告が掲載され、その上、オマケに従軍慰安婦や支援者たちによるデモまで押し寄せてきて、安倍夫妻のご訪米は見るも無残な…ものだったらしい。なにしろ、アメリカのほとんどのマスメディアが、歓迎どころか、安倍訪米を無視し、国民に向けては一言も伝えなかったらしい。それでも大歓迎、大成功と、大本営発表を続けるのが日本の新聞…。ところで、安倍と朝日新聞週刊朝日のバトルだが、どうもこの話にも裏があるらしい。産経新聞のアヒル記者と安倍首相周辺が前もって打ち合わせをし、お互い了解済みの上での質問と激怒…(笑)、つまりあの「激怒インタビュー」劇こそが実は「ヤラセ」で「デッチアゲ」だったらしい。おまけにその質問役の記者が産経新聞のアヒル記者だったというのだから、笑うに笑えないお話なのだ。先日も書いたように、安倍や安倍秘書(前)には、是非とも朝日新聞週刊朝日を告訴し、適当なところで和解示談などせずに、徹底的に最高裁まで争ってほしいものだが…(笑)。、むろん、やるわけはない。安部にも安倍秘書にもその度胸はない。法廷闘争において火達磨になるのがどっちかなんてことは、みんなよーく知っているからだ。

■NYタイムズ紙も全面広告 慰安婦問題で安倍首相批判


 【ワシントン27日共同】
韓国系米国人団体が27日付のニューヨーク・タイムズ紙に「安倍晋三首相への公開書簡」と題する全面広告を載せ、第2次大戦中の従軍慰安婦問題に対する首相の対応を批判、謝罪を要求した。 26日付のワシントン・ポスト紙にも、下院に提出された日本政府に謝罪を求める決議案を支持する民間団体の全面広告が掲載されており、訪米中の安倍首相に対する批判広告が米国の2大有力紙に出る異例の事態になった。
共同通信 4月28日/

「首相は法的責任認めよ」  ワシントンで元慰安婦デモ (共同配信)

 【ワシントン26日共同】「安倍晋三首相は法的な責任を認め、公式謝罪と補償をせよ」。 ワシントン中心部のホワイトハウス前で26日、元従軍慰安婦の韓国人女性、李容洙(イ・ヨンス)さん(78) や支援団体メンバーら約100人が、日本の「戦争犯罪」を指弾する抗議デモを行い、プラカードを掲げて首相を非難した。

 日本の首相訪米時にホワイトハウス前でデモが行われるのは極めて異例。旧日本軍による「狭義の強制性」 を否定した安倍首相の発言で一気に高まった国際的批判が、就任後初の訪米に影を落とす結果となった。

 韓国から訪れた民族衣装のチマ・チョゴリ姿の李さんは「15歳の時に拉致され、台湾に連行され、慰安婦となるよう強制された。 殴打されるなど拷問も受けた」と話した。日本政府には「わたしの人生を傷つけた戦争犯罪を無条件で謝罪してほしい」と訴えた。

日本一の馬鹿ッブル・安倍夫妻を迎えたのは、ブッシュでもアメリカ国民でもなんでもなく、コレ(↑)だったというわけ(笑)。あれもこれも、すべては安倍の軽はずみな言動から始まったことだろう。政治的にはたいした問題でもない従軍慰安婦問題を、つまり「従軍慰安婦はいなかった。」「慰安婦の強制連行はなかった。」という保守派の論客たちが長い時間をかけて積み上げてきた論理を、一夜漬けのまま知ったかぶって堂々と発言したことから始まっている。初めから、発言する必要も、むろんわざわざ謝罪する必要もない問題に、大真面目に一国の総理として、「ボクちゃんが解決して支持率アップしてやる…」と錯覚して無い頭を駆使して気軽に発言したものだから、いともあっさりと論破され、保守派の研究者たちがこれまでに積み重ねてきた努力の成果をすべてをぶち壊し、結局、逆に世界向かって全面降伏、そして「謝罪」せざるをえない羽目になったのである。ブッシュは、「よし、ペコペコ謝るのなら、それなら許してやろう…」と言ったとか、言わなかったとか。馬鹿坊っちゃんに相応しい喜劇である。要するに藪蛇という奴だろう。だから、安倍の謝罪は河野談話よりも後退しているのだ。河野談話を見直すと宣言していた人のやることだろうか。こんな頭の軽い馬鹿者にいつまでも日本の政治をまかせてはならない。