文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

平野貞夫の「安倍晋三」論が面白い。


安倍に関しては、「恐るべき経済オンチ」「核攻撃は違憲ではないと公言」「統一教会等との怪しい関係」「最大のアドバイザーは母と妻」「深刻な下痢に飛び交う憶測」「オリジナリティの欠如という致命傷」等々・・・・・・という「論評」が永田町、マスコミ界隈で飛び交っているらしい。いずれにしろ、総理総裁にしてはならない人物が総理総裁に就任しようとしている。悲劇である。ミーハー議員の巣窟と化している現在に自民党に明日はない。今こそ自民党をぶっ潰すべきではないのか。

 問題は自民党だ。結党50年以来の珍事が起きている。珍事というより悲劇かもしれない。いや日本政治の危機現象といえる。自民党国会議員の99パーセントが、現在の世界的混迷状況で「安倍晋三」を日本国総理の最適任者であると心から考えている人はいない。それが70パーセントを超える支持という雪崩現象を起こしているから恐ろしい。
 テレビによる「安倍人気」に影響されてか、自民党国会議員の大半は、次期国政選挙に当選したい思いで安倍支持に流れているのだ。ほかにもポスト欲しさや影響力を狙った有象無象が権力という甘い汁にむらがっているのである。国民も随分と馬鹿にされたものだ。というより国民の中に馬鹿が多いからこういうことになるのかもしれない。
 一部のマスコミが「恐るべき経済オンチ」「核攻撃は違憲ではないと公言」「統一教会等との怪しい関係」「最大のアドバイザーは母と妻」「深刻な下痢に飛び交う憶測」「オリジナリティの欠如という致命傷」等々、さまざまな論評がなされているが、国民的人気は上がるばかりだ。
 週刊朝日(9月8日号)が実施した首都圏500人の世論調査で、「日本のリーダーにふさわしいのは」との質問に、安倍晋三55.2パーセント、小沢一郎30.2パーセントという数字が出ている。この数字について私は有権者の心情をよく表していると思う。要するに有権者はテレビでしか政治や社会のことを考えなくっているということだ。活字による思考ができなくなった。
 同じ調査で注目されるのは、民主党支持層の30パーセント近くが小沢支持でなく安倍支持という数字である。民主党小沢陣営にとっては重大な問題である。小沢代表に対する誤解や虚像が、まだまだ解消していないことが原因であると思う。政治がマスコミなど情報機関を駆使した宣伝誹謗合戦であることは、まぎれもない現実である。
 しかし、政治家や政党の真実の姿が明らかにされないまま、誹謗や中傷を多く残したままで、国民がさまざまな投票による判断を行うことは、その国の政治にとって悲劇であることは間違いない。安倍氏に対する報道にも誹謗中傷があろう。そこは国民が真実を見抜く力を発揮することを期待するのみだ。
 ところで、自民党総裁選、民主党代表選がこれから本格化するが、私がもっとも危惧する問題に対してぜひとも見解を示してもらいたいことがある。それは米ソ冷戦が終結し、15年経た現在の「米国中心の投機資本主義」が何時まで続くのか。もしかして米国投機資本主義を維持するため、世界は戦争体制に入ったのではないか。健全な市場経済社会を創るためどのような発想で臨むべきか。この問題について、自民党民主党を含め政党のトップリーダーにならんとする政治家は見解を示すべきではないか。
 自民党総裁選は戦争体制に協力する総裁を雪崩のように支援する体制となった。あとは来年夏の参院選挙で、自民党戦争体制政権に民主党がどう臨むかにかかっている。テレビファシズムによる日本人痴呆化にどれだけ歯止めをかけることができるか。これが問題だ。

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