文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

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八木秀次が西尾幹二を恫喝か?


つくる会」騒動が二転三転して論壇の話題の目玉になりつつあるようだ。一部には、内輪もめはいい加減にしろ、という意見も少なくないらしいが、一向に沈静化する気配はないらしい。というのも、「つくる会」の新執行部が決まり、一方の脱藩組(怪文書造反一派)も、八木を中心に「日本教育再生機構」なるチンケな新団体を結成し、人集めに忙しいらしい。発起人名簿なるものもすでに公表されているようだが…。というわけで、対立はますます激化しつつあるというわけだろう。


ところで、「諸君」7月号に八木秀次西尾幹二への反論が載ったと思っていたら、今月号(8月号)には、西尾幹二藤岡信勝の過激な八木批判が掲載されている。さて、今回の西尾論文で僕がもっとも注目したのは、八木が、いわゆる小泉官邸の策謀による「国策捜査」ではないかと噂された「西村真悟逮捕事件」の頃、小泉・安倍官邸人脈をチラつかせつつ、「あまり小泉批判をやると、西村真悟のようになりますよ…」というようなニュアンスで、西尾幹二を恫喝し始めたらしいという事実だ。


僕は、「つくる会」内紛のそもそもの動機がイマイチ分からなかったが、これでほぼ分かったような気がする。やはり、「つくる会」の内部にも、小泉・安倍一派の情報工作部隊の手が伸びてきていたのだ。


八木は、「官邸が黙っちゃいないですよ」と恫喝する一方で、この頃から、西尾幹二に対する言動を、急速に傲慢で横柄なものに変質させたらしい。八木秀次という保守系文化人の権力志向的な陰険な体質が見えてくるような話だ。やはり、八木秀次新田均グループは、藤岡や西尾という「創業者」たちを「つくる会」の中枢部から排除・追放して、「つくる会」を「小泉・安倍応援団」的な組織に再編したかったのだ。


それに失敗して、逆に八木や新田が、その政治的謀略を暴露され、そしてそれが理由で「つくる会」から追放され、スゴスゴと逃げ出さざるをえなかったというのが今回の紛争・事件の真相だろう。八木や新田が新しく立ち上げようとしているらしい「日本教育再生機構」なる新団体の「発起人代表」四人のうちに屋山太郎中西輝政がいるらしいが、この二人の「札付きの小泉・安倍応援団(笑)」が八木や新田を積極的に支援しているという事実こそが、まさに八木や新田グループによる「つくる会」乗っ取りの政治的謀略を証明している。


いずれにしろ、今回の紛争・騒動で、西尾幹二が何に怒り、何を激しく攻撃し始めたかはこれで明らかだろう。「反小泉」「反安倍」の急先鋒である西尾幹二先生を応援しよう。



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