文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

横田早紀江さん首相に不満表明とか・・・。

横田早紀江さんの「ブッシュ面会」が実現したことで、その成果を横取りしたり、その手柄を政治宣伝に利用しようとする動きが激しいので、この問題についてあまり発言したくなかった。むろん、横田早紀江さんが、「経済制裁」というカードを使わずに、話し合い解決にこだわり続ける「小泉自民党政府」を、心から信頼しているはずはない。


しかし、小泉自民党執行部をどんなに批判したくても公然と批判するわけにもいかないだろう。そこをうまく利用されて、われこそは横田早紀江さんの味方であり、友人であり支援者である、という発言が関係者やその周辺で氾濫することになったのだろう。


たとえば、昨日も麻生太郎が、ブッシュ面会の実現は外務省の努力の成果だと言っていたが、その前から、ブッシュ面会実現は安倍晋三の「手柄」だとかなり過剰な安倍応援的な新聞報道もあつた。おそらくいずれも真実なのだろうが、そんなことを発言したり、ニュース記事として報道すること事態が、「うさんくさい」と僕は思っていた。何か、政治的プロパガンダに利用されているのではないか、と。


これまで、日本政府が、要するに小泉自民党執行部が、横田早紀江さんたちの「拉致問題解決への努力」を無視し、封殺してきたことは明らかだ。小泉は、横田早紀江さんの求めている「面会」さえ、未だに拒否し、逃げ回っているではないか。だからこそ、自国の総理にではなく、アメリカの大統領に「救い」を求めていったのではないか。小泉・安倍政権に、拉致問題を根本的に解決する意思はない。政権維持や人気取りのために利用することはあっても・・・。


横田早紀江さんたちはそれを口にしたくても、なかなか出来ない、と思っていたら、横田早紀江さんが、公然と小泉官邸の「拉致問題への取り組み」に不満を表明し、批判したそうである。「小泉純一郎首相も、ブッシュ大統領の半分でも気持ちを国民に表して、目に見えるように動いてほしい。(首相に)会う機会も与えられていない」と。


というわけで、「ブッシュ面会はオレが裏で動いたから実現したんだ…」なんて宣伝している場合か。日本政府は、「ブッシュ面会」を画策している暇があったら、拉致問題の根本的な解決に向けて、拉致被害者家族会や多くの国民が要求している「経済制裁」なり何なりの強攻策を、すみやかに決断すべきだろう。今さら無理だろうけど・・・(笑)。


「目に見える動きを」 横田早紀江さん、首相に不満表明
(産經新聞 2006/05/19
http://www.sankei.co.jp/news/060519/sei054.htm)

 超党派の国会議員で組織する拉致議連(会長、平沼赳夫・元経済産業相)は19日午前、衆院議員会館で総会を開いた。北朝鮮による拉致被害者横田めぐみさんの母親の早紀江さんと父親の滋さんらの訪米や訪韓の成果を受けて、今月29日の総会で拉致問題解決のための新たな決議を行う方針を決めた。
 早紀江さんは先の訪米でブッシュ大統領らと面会したことなどを報告したうえで、「小泉純一郎首相も、ブッシュ大統領の半分でも気持ちを国民に表して、目に見えるように動いてほしい。(首相に)会う機会も与えられていない」と述べて、小泉首相の対応に不満を示した。




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