文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

千葉、自民惨敗で小泉・安倍一派は総崩れか?


千葉七区補選の動向が風雲急を告げている。自民党の惨敗の可能性が高まってきている。大物議員が続々と現地入りする一方で、公明党や医師会、失職した前議員の後援会なども自民党支持を訴えて総動員体制に入ったようだが、そのこと自体が小泉自民党執行部の焦りと危機感を象徴している。


おそらく小沢効果という「民主党へ」の流れを押しとどめることは出来ないだろう。自民党が、前回の衆院選挙同様に自民支持だったはずの業界や団体を締め上げてみても、表面的には自民党本部に同調するふりをしながら、投票では「反自民」「反小泉」に走るのではなかろうか。いわゆる面従腹背という奴だ。


自民党が焦って動けば動くほど自民党離れは加速する可能性すらある。それは、自民党の森や津島等が「小泉チルドレンの投入は逆効果だ」と指摘する通りだろう。小泉、安倍、武部ラインは、さかんに「自民党は変わった」「自民党は昔の自民党ではない」というが、裏を返せば、「小泉的ニュー自民党」とは、小泉チルドレン自民党にほかならない、ということだ。


千葉県民が、そうやすやすと、杉村タイゾーのような小泉チルドレンのバカ話なんぞに騙されるはずがない。「顔洗って出直して来い」と言われるのが関の山だろう。


さて、安倍は、自民惨敗が小泉・安倍一派の総崩れにつながるのではないかという焦りもあってか、突然、かなり露骨な、選挙妨害的な色彩の強い小沢一郎批判を始めたようだ。「小沢手法こそ古い自民党そのものだ」と痛烈に批判したのだそうである。(「夕刊フジ」より)


安倍曰く、「(小沢は)業界団体周りに汗を流す一方、街頭演説などで有権者に直接語りかけることを軽視している。まさに昔の自民党を見るようだ…」だって(笑)。これって、批判になっていない。小泉自民党だって、密かに、いつもやっていることではないか。今回は、小沢に先を越されたというだけのことだろう。


街宣車の上から大声を張り上げ、両手を挙げて騒ぎ立てるだけの小泉スタイルこそ、もうみんな飽き飽きしているのではないのか。僕は、小泉や安倍の選挙運動中の街宣を二度見ているが、一回目はさすがに凄いものだったが、二回目の前回の衆院選はそれほどではなかった。特に、安倍の演説には覇気がないから聴衆はシラケていたというのが現実だった。おそらく今回の千葉補選もそんなものだろう。テレビや新聞が騒ぐほど効果はないだろう。