文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

木村剛の『金融維新』を読みながら安酒を・・・1

僕の住まいの浦和の某所にあるブックオフに始めて行った。いつも近くを車で通るのだが、面倒だし、場所が場所だから、ろくな本しかないだろうと思っていたのでいつもパスしていた。昨日、たまたま暇だったしとても退屈していたので、時間つぶしにちょっと立ち寄ってみた。それが意外や意外。入り口近辺は漫画本やCDなどであふれかえっていたが、奥のほうに行くと、まともな本が100円コーナーにずらりとならんでいるではないか。


というわけで、100円コーナーの本を、適当に20冊前後買ってきた。ほとんどが政治や経済の専門書だ。なんでこれが100円なんだ、とうれしい悲鳴を上げつつ、片っ端から拾い集めてきた、というわけだが、なかには『マクロ経済学と日本経済』とか『経済学の歴史と理論』なんてのもの。中でも傑作だったのは、『バカの壁』と『金融維新』という本。前者は有名なベストセラーだがまだ読んでいなかったし、後者は著者が木村剛だったから買ったまでで、今頃になって別に金融問題に興味があったわけではない。


後者に関して言うと、たまたま数週間前に、木村剛の『日本資本主義の哲学』という木村剛の本を、浦和の別の古書店で、同じく100円だったので面白半分に買ったことから、エコノミストコンサルタント、あるいは竹中チームの一員としての木村剛という存在の犯罪的な役割について、ちょっと考えてみたくなり、そしてそれを下敷きに「平河総研メルマガ」に木村剛批判を書いている最中だったから買ったまでである。


従って、偶然買っただけの本なのだが、この『金融維新』という本は、なかなかの掘り出し物で、今まさに僕が問題にしている木村剛と「東京振興銀行」の関係について、木村本人がその手の内を無邪気にというか大胆にというか、まことに正々堂々と公開した本だった。とりわけ傑作なのは、それが躓きの元とは知らずに、木村が「口先だけの評論家に決して世の中は変えられない」と表紙で宣言しているところだろう。


というわけで、昨日は、この『金融維新』を、昼間から安物の芋焼酎を胃の中に注入しながら、「ふむふむ。そうだよなあー。なるほど、なるほど…そうだったのか。やっぱりなー」と統合失調症患者風につぶやきながら読み続けていたというわけなのだ。


実は木村剛という人は、この東京振興銀行での内紛や不正融資問題で、今や渦中の人で、いつ逮捕されてもおかしくない人なのだ……(笑)。