文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

桜田淳の「有識者」擁護論を嗤う。

僕は、かねがね小泉擁護論を展開してきた「小泉マンセー文化人」や「小泉マンセー・ブロガー」たちが、「女系天皇論」論争が活発になって以来、一斉に沈黙していることが不思議だった。今こそ、小泉擁護の立場から「女系天皇擁護論」を展開してくれるはずだと思っていたからだ。しかし、小泉内閣公認の女系天皇論への批判が保守論壇内部で浮上しているにもかかわらず、はっきり「女系天皇論」批判を展開している産経新聞は別として、「ゴリさん」を初め、誰もこの問題で発言しようとしない。何故なのか、と思っていたら、予想どおり、「小泉マンセー文化人」の一人・桜田淳が、産経新聞の「正論」欄で、「女系天皇でもいいじゃないか…」「有識者会議の結論に文句を言うとはケシカランじゃないか…」という趣旨の議論を展開しているのを読んだ。女系天皇擁護とも受け取れる桜田淳の論理は、「今は愛子さんが次の次の天皇になることを決議しただけだから、今の時点ではこれでいいではないか…」というメチャクチャな論だが、それにしても勇気ある発言と言っていい。それにしても、奇怪である。今は、「小泉擁護」の立場さえ確保しておけば、何を言っても、何を書いても「OK」という時代だと思っているのだろうか。ところで、僕は、現在の皇室や皇族にそれほど深い関心が持てない。皇太子やその弟君、そしてその夫人たちが、僕は好きになれない、と言うより正直に言わせてもらうならば、嫌いである。別に反天皇論者ではないが、どうしても好きになれないのだ。この感情はどうしょうもないものだ。しかしそうだからと言って「女系天皇でもいいじゃないか…」とか、「長子優先でもいいじゃないか…」というような議論には賛成ではない。桜田は、末尾で、三島由紀夫の名前を出して、三島の天皇論を嘲笑しているが、本当に三島の天皇論を読んだことがあるのか、この男は。時局に迎合、いや権力に迎合し、小泉某にゴマスリしたいだけではないのか。馬鹿も休み休み言え…(笑)。