文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

元祖・女子高生作家・篠原一さんの盗作騒動・・・。

驚きましたね。11月号の「すばる」の巻末に、異例とも言うべき「お詫び」記事が出ている。読んで見ると、桜陰高校在学中に、高校生作家としてデビューした「才媛」の篠原一さんの新作が、ある小説(漫画?)からのパクリの疑いがあり、編集部と篠原さんと交渉の結果、正式に「謝罪」となったらしい。

http://subaru.shueisha.co.jp/html/read/re0511_2.html

http://subaru.shueisha.co.jp/html/read/re0511_2.html



これは、実質的には、本人はともかくとして、編集部が「盗作」を認めたということだろう。ここ1、2年、20歳前後の女流新人作家の芥川賞受賞という騒動があったが、いわばそのハシリとも言うべき篠原一さんには、相当のプレッシャーがかかっていたのだろう。そう言えば、自殺した某女流作家も、高校時代にデビューした「少女作家」だったはずだ。いずれも期待されながら芥川賞には届かなかった。芥川賞のような文学賞にこだわるな…というのは簡単だが、本人達には難しいことなのだろう。残念なことだ。僕も、何回か会ったことがあるので、気の毒な感じもする。むろん、盗作、パクリの元になったと言われている小説(漫画?)を読んでいないので、「盗作」そのものの議論は正式には、僕としては留保しておきたい。盗作と騒がれて、文壇やジャーナリズムから抹殺されそうになったが、よく比較検証して見ると盗作とは言い難いという例が、間々ある。僕が、「これは盗作ではない」と論陣を張った田口ランディの場合のように。ところで、その後、「2チャンネル」の文学板http://book3.2ch.net/test/read.cgi/book/1126768243/l50では、この盗作疑惑問題はかなり以前から(「すばる」8月号発売直後から?)話題になっていたらしい。篠原さんは、現在立教大大学院独文科でフロイトなどの勉強をしているとか。すでに結婚していて、ご主人は文芸評論家(近畿大講師)らしいが、僕はまったく知らない。毎日新聞だけが、この問題を大きく取り上げているようだが、僕はまだ読んでいない。


毎日の記事(↓↓↓)

集英社:篠原一さんの小説 漫画との類似で謝罪文掲載へ

 集英社は5日、同社発行の文芸誌「すばる」8月号(7月6日発売)に掲載した篠原一さんの短編小説 「19℃のロリータ」の一部の記述が、漫画家・楠本まきさんの漫画「致死量ドーリス」(祥伝社)の内容と 酷似していると指摘されていた問題で、「看過できる程度でなく類似」していたとして、6日発売の同誌 11月号に謝罪文を掲載すると発表した。 「19℃のロリータ」は、学生の「僕」が主人公の一人称小説。若い女性の「きみ」にひかれるが、人生に 意義を見出せないと女性は死を急いでしまう。「致死量ドーリス」も「僕」と若い女性の「君」の物語で、女 性が死へ向かうストーリーや女性の行動が酷似しているなどと読者らから指摘があった。 編集部は、篠原さんらと数回にわって話し合いったといい、「著作権上の問題があるとの認識に至り ました。多大なご迷惑をおかけしました」と謝罪している。【渡○圭】



盗作疑惑というとエイベックスというレコード会社のキャラクターか何かでも、「2ちゃんねる」で「殺害予告」があったとかなかったとか騒いでいるようだが、しかもそれが原因でエイベックスの社長が謝罪会見したということだが、やはり「2ちゃんねる」のような情報の「掃き溜め」(貯蔵庫)は、いろんな意味で「スゴイ」ということだろう。一昨日だったか、ジャズの街、ニューオーリンズの貧民街の水浸しになっている光景がテレビ画面に映し出されていたが、ジャズはやはりこういう、貧しい黒人達がたむろする、泥だらけの貧民街からしか生まれ得なかった音楽なのだと、あらためて思い知らされた。それは、文学や思想も同じだろう。大学の研究室や豪華なサロンから産まれるのは、所詮はニセモノだろう。ニセモノがすべて駄目と言うことにはならないが…。








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