文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

高木ゼンセン同盟会長、連合会長選へ。

昨年末、霞ヶ関ビルの某所で開かれた月刊雑誌の忘年会でのことであった。僕は遅れて出席したので、後ろの方の片隅の空席に座った。周りは見知らぬ人ばかりであった。僕は黙って座って、一人でビールを飲んでいた。右隣には恰幅のいい立派な紳士が座り、僕と同様に黙ってビールを飲んでいる。しばらく無視していたが、お互いに目線があったので簡単に挨拶し、お互いにビールをそそぎあって、乾杯した。話すこともないので会場を見まわしたり、料理を取りに行ったりしていると、次第にその紳士の周りに人が集まり始めた。ちょっとした「大物」らしいとはわかつたが、なかなか謙虚な人で、ホスト役の某氏が頭を下げながら、さかんに前の中央の座席を進めるが、動こうとしない。しばらくすると人が途切れ、お互いに目線があったのでおずおずと話しかけて見た。労働組合の関係者だとはわかったので、僕は、自分は昔から思想的に「保守派」で、労働運動のことはまったく知らない…、しかし最近の若者たちの「保守化」の影響もあって労働組合の地盤低下が顕著のようだが、それは日本のためにもよくないのではないか…、労働組合も頑張ってほしいものだ…、というような話をしたと思う。紳士は、ニコニコ笑いながら、そうなんですよ、と相槌をうってくれた。それからは打ち解けて、周りの人たちも交えていろいろな話をした。愛知県旭丘高校出身、東大野球部の新治投手・・・。そしてしばらく話しているうちにわかったのだが、隣の紳士は、なんとゼンセン同盟の高木会長だった。友人に誘われて、珍しく2次会に出席すると、なんと高木氏が、すでに奥の方に座っている。自然にまた隣に座る羽目になってしまった。再会を約して別れたのだが…。ところが、昨日の新聞に、郄木氏の名前が出ているではないか。次期「連合」会長選に立候補しているが、ほぼ当選確実らしいという記事である。喜ばしい情報だ。偶然に、忘年会で隣に座っただけの関係だが、なんとなく浅からぬ縁を感じる。民主党の前原新党首は、労働団体との絶縁を宣言しているらしいが、僕としては、哲学も思想もない権力迎合の「一億総保守」の風潮にはもうウンザリしている。左翼、労働組合にも、かんばってもらいたいものだ。左翼なくして保守派ありえない。保守とは左翼のカウンターカルチャーに他ならない。このことを知らない最近の保守はインチキである。保守というものはないのだ。左翼あっての保守なのだ。小林秀雄福田恆存はそれをよく知っていた。彼等が本物の保守思想家と言われる所以である。








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