文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

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■平河サロンにイスラエル大使が登場!!

■2004/08/31 (火) 平河サロンにイスラエル大使が登場!!

 昨夜、久しぶりに「平河サロン」に出席した。1ヶ月ぶりだろうか。ゲストがイスラエル大使のエリ・コーエン氏ということで少し緊張感が漂う。
 6侍30分頃には大使が護衛付きで登場するということだったので、僕もそれより前に到着するように、朝日カルチャーセンター立川教室から、飲み会をキャンセルして駆け付けた。スピーチも質疑応答もともに通訳なしということだったので、出席者には国際派の面々が並ぶ。司会は、平河サロンの常連の一人でもある翻訳家でNHK勤務のm女史。
 エリ・エリアフ・コーヘン(eli-eliahf cohen)大使は、1949年生まれで、僕とほぼ同世代。だがかなり若々しい。軍人出身のような精悍な風貌だが生粋の軍人ではないム。ヘブライ大学の数理物理学科を卒業、ロンドンテームズヴアリー大学でmbaを取得、コンピューター会社の経営などに参画、要するに最初は理系ビジネスマンとして頭角を現し、やがて国防省の局長や国防大臣補佐官などへ転身。2004年駐日イスラエル大使として日本に赴任。若い時から空手に励み、松涛館空手師範(黒帯五段)で、かなりの日本通。日本語も話せるようだ。
 ところで、僕もそうだが日本人の多くは意外にイスラエル建国の苦難の歴史を知らない。またアラブ・イスラエル問題においてはイスラエルに対して同情的ではない。石油問題や判官びいき(米国を後ろ盾とするイスラエルに対して……)などもからんでむしろ「親アラブ」の日本人の方が多いのではないか。日本のマスコミの多くも、強者としての「アメリカ・イスラエル連合」に対して必死で抵抗する弱者としての「アラブの論理」で成り立っているというのが実情だろう。
 今回のイラク戦争を主導しているアメリカの「ネオコン」が嫌われるのもその一例だろう。ネオコンこそはアメリカ・イスラエル連合そのものだからだ。いずれにしろわれわれ日本人には、イスラエルという国家の内側の論理に接する機会は少ない。
 その意味で、イスラエル大使の話を聞けるのは、「イスラエルとは何か」「イスラエルは今、何を考えているのか」を知るためには絶好のチャンスであった。
 イスラエル建国から、度重なる中東戦争、侵略とテロの応酬。イスラエルの苦難の戦後史は、反戦平和主義の惰眠を貪ってきた日本の戦後史とは逆に、常に戦争を続けてきた歴史だった。イスラエルの戦後史から学ぶものは少なくないはずだ。