文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

「人を殺す思想こそ本物だ」ーー佐藤優との対話、あるいは、奈良県吉野での「佐藤優塾」で学んだことについて。


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月刊日本」の企画で、佐藤優さんとの対話を5、6回、重ねて来たが、近いうちに、またやる予定である。そこで、一貫したテーマは「人を殺す思想こそ本物だ」というものだった。「人を殺す思想」とは物騒な、危険な思想のように聞こえるが、実際、その通りだ。戦後日本の思想は、過剰な生命尊重主義的な平和主義思想に流されて、この「人を殺す思想」を封印し、排除して来た。


佐藤優が、今、論壇人として、唯一、光り輝いている原因は、何処にあるか?それは、佐藤優だけが、唯一、「人を殺す思想」を問い続けているからだ。つまり、佐藤優の言説には、「人を殺す思想」がある。少なくとも、「人を殺す思想」の内在化、存在論化がある。


佐藤優は、「内ゲバ」や「テロ」について、内在的論理で語る。内在的論理で語るとは、私の言葉で言うと、「内ゲバやテロの存在論化」である。私は、佐藤優さんと、「内ゲバ」や「テロ」、あるいは「黒田寛一」「廣松渉」「田辺元」などについて語るのが楽しい。


佐藤優が、5年間の「吉野合宿」で選んだテキスト群は多岐にわたるが、その中に、『太平記』『神皇正統記』『国体の本義』などと並んで、大日本帝国陸軍の『統帥綱領』があった。もちろん、私は始めて読んだ。『統帥綱領』に限らず、佐藤優が選んだテキストは、まさに「人を殺す思想」の書であり、その指南書だった。私は、別の方から、同じようなことを考えていたので、違和感なしに読めた。



さて、つい最近も、共産党議員が 、テレビ討論番組で、自衛隊を「人を殺す集団」と言ったとかなんとかで、安倍自民党が、一斉に批判を始めている。藤野某とかいう共産党政調会長引責辞任させらたと言う。自衛隊は日本人の生命と財産を守る集団であって、「人を殺す集団」ではないというのだろう。そうだろうか。自衛隊は、人命救助や災害救援が本来の役目だろうか。そうではないだろう。



合法的に「人を殺す」ことが許された組織が自衛隊だろう。今更、言うまでもなく、軍や警察、あるいは裁判所は、唯一、合法的に「人を殺す」ことが出来る集団=組織である。それを適当に誤魔化そうとするのが、近代市民主義国家である。



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