文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

オバマの「広島訪問」に、断固、反対する。安倍首相がオバマと「広島参り」、日本の保守=右翼も終わったね。

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私は、広島(ヒロシマ)が好きではない。広島駅には何回か降りたことはあるが、市内観光をしたことはない。ましてや、原爆ドームなど見たこともない。何故か?ヒロシマ原水禁運動は、自己批判的な思想運動だったからだ。「自己批判的」とはどういうことか?「過ちは繰り返しませぬから」とかいう碑文を批判してきたのは、自民党や保守陣営だった。誰が、誰に、「過ちは繰り返しませぬから・・・」と言っているのか。「過ち」とは何か。私は、若い頃、反戦平和主義の殿堂のような、自信満々の「ヒロシマの思想」に賛同できなかった。


当時、私は、『聴け、わだつみのこえ』(岩波文庫)を批判していた小林秀雄の熱心な読者だった。私は、ヒロシマにも同じものを感じていた。先日のケリー国務長官ヒロシマ訪問にも違和感を感じた。郷里の自慢の観光地を案内するかような岸田外相(自民党)の嬉々とした態度にも、同じく違和感を感じた。この「違和感」は、容易に説明できるものではないが、しかし、それを隠蔽して、日本国民の間で沸き起こりつつあるらしい祝福ムードに唱和することもできない。


オバマは、何故、今頃、広島などを訪問する気になったのだろうか?大統領就任当初、華々しい「核廃絶宣言」でノーベル賞をもらった記憶がよみがえったのだろうか。すでに、オバマは、言うならば、終わった「元大統領」のようなものだろう。オバマの嘘だらけの「パフォーマンス政治」に飽き飽きし、絶望的になったアメリカ国民は、今や、「トランプ」という「現代の妖怪」に夢中になっている。つまり、「終わった元大統領」とでもいうべきオバマの、最後のパフォーマンスが広島訪問というわけだろう。


安倍首相は、オバマの広島訪問に同行するのだそうである。喜劇である。「川内原発」を無理矢理、再稼働し、すぐ近くで起きた熊本大地震でも強引に稼働続行する日本政府のトップが、アメリカ大統領を従えて、うやうやしく「広島神社」(?)に参拝する。二人で、「核廃絶宣言」でもやるのか。そして、「過ちは繰り返しませぬから」と祈るのか?


小林秀雄は、終戦直後、「近代文学」同人たちとの座談会「コメディ・リテレエール」で、「俺は馬鹿だから反省しない。利巧な奴はたんと反省してみるがいいじゃないか」とか、捨て台詞を残した。日本国民にも、日本の政治指導者にも、小林秀雄ぐらいの「居直り」と「捨て台詞」が必要だったのではないか?そして、現在も。




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