文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

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ヘゲモニー国家論。ヘゲモニー国家の交代期には戦争が不可避だ。

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アメリカというヘゲモニー国家が衰退期に入り、中国やインドが台頭しつつある今、世界は、ヘゲモニー国家の交代期に入っていると言える。ということは、東アジアでも戦争が・・・。「戦争の時代」の到来に、日本はどう立ち向かうべきなのか?またまた軍国主義で立ち向かうのか?それとも今回は平和主義で立ち向かうのか?安倍自民党は、軍国主義で立ち向かおうとしているようだが・・・。


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現代日本で唯一の読むに値する哲学者の柄谷行人が、毎日新聞で、「ヘゲモニー国家論」を展開している。傾聴に値する深い議論と言える。柄谷によると「帝国」と「帝国主義」は違う、という。つまり、帝国が衰退し始めると、「帝国」から「帝国主義」に移行する。


帝国主義」とは、それまで世界の支配的なヘゲモニー国家として君臨してきた帝国が、衰退期に、その衰退に抵抗して、必死の生き残りを試みるところに発生する国家形態であるようだ。


たとえば、18世紀以後の世界は、オランダ、イギリス、アメリカとヘゲモニー国家は、交代、変遷している。つまり、オランダからイギリスへ、あるいはイギリスからアメリカへと、ヘゲモニー国家が交代する時、「帝国主義的段階」に移行する。オランダは衰退期に帝国主義的になった。イギリスも同じだった。アメリカも同じである。


現在、明らかにアメリカの経済は衰退しつつある。つまり、ヘゲモニー国家として世界に君臨してきたアメリカは、現在、国力が衰退しつつあるがゆえに、「帝国」から「帝国主義」へと移行しているのだ。アメリカの「植民地支配」が露骨になり、恥も外聞もかなぐり捨ての生々しい植民地主義支配に転じてきている。「反米愛国」や「対米自立」「対米独立」という言葉が、生々しい響きを持ち始めた理由でもある。

(続く)

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(毎日新聞)
国連の機能、9条の実行で強まる デモや集会、直接行動捨てるな



 国際連合が創設70年を迎えた。2度の世界大戦を防げなかった反省から国際平和への努力を宣言しているが、その機能を果たせていない。哲学者の柄谷行人さん(74)は、世界は「帝国主義的段階」に入ったと指摘し、哲学者カントの永遠平和の理念にもとづいている戦争放棄を掲げた憲法9条と国連の役割を今こそ見直すべきだと提唱する。「平和論が意味を持つ時代になった」と語る、柄谷さんに聞いた。


 −−まず「帝国主義的段階」です。月刊誌「世界」(岩波書店)9月号に寄稿された「反復強迫としての平和」に、このように書かれました。<ヘゲモニー(覇権)国家が存在するとき、自由主義的段階である。ヘゲモニー国家が衰退し、多数の国が次のヘゲモニーの座をめぐって争う状態が、帝国主義的段階に入る。次に、ヘゲモニー国家が成立すると、自由主義的になる。したがって、自由主義的段階と帝国主義的段階は交互にあらわれる。そして、これは大体120年の周期で生じる>


 柄谷 私がいう帝国主義自由主義は、ふつう世間でいわれている意味とは違うので、もう一度説明します。たとえば、18世紀ヨーロッパでは、経済的にヘゲモニーをもつ国家だったオランダが没落したあと、帝国主義段階に入った。そのとき起こったのがナポレオン戦争です。このあと、勝利したイギリスがヘゲモニー国家となり、自由主義時代が続いた。しかし、19世紀末には、イギリスのヘゲモニーが失われ、英・独・米国が争う状態が続いた。つまり、帝国主義段階に入った。通常、帝国主義と呼ばれるのはこの時代です。このあと、アメリカがヘゲモニー国家となり、自由主義段階に移行した。しかし、1980年以後、アメリカが経済的に没落し始めた。そして、次のヘゲモニーをめぐる争いが始まった。ゆえに、帝国主義段階に入ったといえます。


 現在、アメリカは没落しつつあります。次のヘゲモニーを握るのは中国あるいはインドでしょう。ただ、その前に、資本主義そのものが終わってしまう可能性がありますが。はっきり言えるのは、ヘゲモニーをめぐる世界的な争いがこれから続くということです。世界は今、「帝国主義的段階」に入った。120年周期という観点からみれば、現在は120年前に似ているといえます。


 −−そのとき日本は、朝鮮半島をめぐって日清戦争(1894年)の渦中にありました。


 柄谷 朝鮮王朝をめぐる日本と清朝との戦争ですね。この時期、清朝は巨大な帝国でした。120年後の現在、日中韓はその時と似た状況にあります。日清戦争の20年後に第一次世界大戦が起きたことを考えると、今こそカントの永遠平和論を見直すべきだと思います。カントがそれを考えたのは、18世紀末の帝国主義的状況においてです。その後、カントの平和論が読まれたのは、19世紀末です。日本でも詩人北村透谷がカント的平和論を唱えたのですが、日清戦争の始まる3カ月前に自殺してしまった。カントの平和論を必要とする状況は、反復的なのです。
(以下略)
 


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山崎行太郎の本。
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安倍政権は「ネット右翼政権」である。安倍政権の正体を知りたければ、これを読むべし。最近の日本の「保守」は「エセ保守」ばかり。山崎行太郎著『保守論壇亡国論』と、佐高信氏との対談集『曽野綾子大批判』は、安倍政権とそれを支持する現代日本人の「思想的劣化」=「政治的劣化」=「反知性主義化」を哲学的に分析・解明しています!

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曽野綾子批判」の元祖・佐高信氏と、「沖縄集団自決論争」以来、曽野綾子批判を続ける山崎行太郎との過激な対談集。
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文芸評論家・江藤淳の「小沢一郎論」をヒントに、「政治家・小沢一郎」の思想と行動を論じた存在論的政治家論。
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『それでも私は小沢一郎を断固支持する』

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イデオロギー的な観点からではなく、存在論的観点から「三島事件」の本質を解明した異色の三島由紀夫

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柄谷行人氏が絶讃、推薦した山崎行太郎の処女作。哲学者・文藝評論家=「山崎行太郎」誕生の書。
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