文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

『ガロ』と『青林堂』と『ネット右翼』ー「ネット右翼」を象徴する桜井誠氏のベストセラー『大嫌韓時代』を出した出版社は、かっては「つげ義春」や「白土三平」や「水木しげる」等が作品を発表した漫画雑誌『ガロ』の出版社「青林堂」だったそうである。「エセ左翼」(?)は、「青林堂」だけを激しく批判しているようだが、櫻井よしこ氏等の本を出している新潮社や文藝春秋、講談社等を、何故、批判しないのか?エセ左翼は、あるいはエセ保守は、何か「大事なもの」(暗い土着的ナショナリズム?)を、無視、あるいは見失っているのではないか?ー

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私は、漫画に全く無知なので知らなかった。何故、「あの青林堂が」と思う人は少なくないだろう。しかし、新潮社も文藝春秋も同じような嫌韓本、嫌中本を出している。「青林堂」だけの問題ではない。ところが、「青林堂」だけが「ヘイト出版社」として、左翼に批判=罵倒されているようである。


嫌韓本」は何故売れるのか?私は、「嫌韓本」に興味はないが、「嫌韓本」が、異常な勢いで売れたという事実には大いに興味がある。今はもうピークを過ぎたらしく、売れなくなっているそうだが、それにしても、一時的とはいえ、嫌韓本が書店の店頭を埋め尽くした時代があったことを忘れてはならない。


嫌韓本の中でも、桜井誠氏の『大嫌韓時代』は特別な存在のようである。この本は売れたにもかかわらず、書店の店頭で見かけたことがない。出版社が、元々、怪しいところで信用されていないからだろうと漠然と考えていたが、そうではなかった。「青林堂」は、私が知らなかっただけで、それなりに名の売れた有名な出版社だった。


桜井誠氏の本が、嫌われ、恐れられるのは、この本が、ある意味で、思想的に「ホンモノ」だからだろう。櫻井よしこ氏らの嫌韓本や嫌中本は、表面は似ているが、時代の流れに迎合した便乗本である。読者は、それを、敏感に見通している。櫻井よしこ氏らは「ネット右翼」ではない。「ネット右翼」的風潮に便乗しているだけである。


私は、「ネット右翼」の歴史的意義を高く評価している。「ネット右翼」の登場によって、新聞やテレビ、雑誌の時代が終わった。「一方通行メディア」としての新聞、テレビ、雑誌の時代が終わったということは、文化人や知識人、学者・・・の時代が終わったということである。本が売れなくなったとか、新聞の購読者が激減したと言われているが、そこには様々な理由や原因があるだろうが、私は、「一方通行メディア」の時代が終わったことも、大きな原因だろうと思う。


新しい「大衆発信時代」が到来したのである。大衆は情報の受け手としてだけではなく、ネット時代の到来とともに、情報の発信者としても登場してきたのである。「ネット右翼」は、その象徴的である。櫻井よしこは「ネット右翼」ではない、というのは、櫻井よしこは、文字通り、テレビの人であり、新聞や雑誌によって、ジャーナリズムに登場してきた人物である。桜井誠櫻井よしこは、その「存在性」は、決定的に違うのである。


安倍首相やエセ保守たちが自慢する「日韓合意」によって、「ネット右翼」と「エセ保守」は分裂した。要するに、「保守」が分裂したのである。山口組分裂やジャニーズ事務所分裂(SMAP分裂)dえ、暴力団業界や芸能界に激震が走ったが、今年は、「内部分裂の時代」である。


ネット右翼」は、安倍首相や安倍政権を厳しく批判し、罵倒するようになった。「2チャンネル」で、安倍首相批判や日韓合意批判の書き込みがなされると、アッという間に削除されるらしい。保守内部の分裂は、そういうところにも反映していると思われる。



(続く)

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