文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

「ネット右翼亡国論」で読み解く「百田尚樹事件」。似非作家・百田尚樹は、何故、迷走するのか? 「百田尚樹発言」の根拠になっている情報源が怪しいからだろう。「沖縄新聞2社をつぶせ」発言の論拠は、元漫画右翼・小林よしのりの『沖縄論』だろう。最近の自民党議員たちも漫画で政治問題を勉強しているのだろう。「一億総漫画脳」の時代。


人気ブログランキングへにほんブログ村 政治ブロへ

「沖縄の新聞はつぶせ」という例の「百田尚樹発言」だが、あまりにも騒ぎが大きくなったために、火消しを狙ったのか、「冗談」だったとか、「オフレコ」だったとか言い訳していたかと思うと、都合が悪くなったのか、今度は「本気」だったと、一転、「本気発言」に変更とか。コロコロと発言の真意を変更しているようだ。


まさしく「ネット右翼」以下の節操の無さである。「エセ作家」と言われる所以である。百田尚樹の節操の無さの原因は何か。情報源が、怪しいということである。たとえば、百田尚樹は、「沖縄タイムス」も「琉球新報」も、実際は、読んだことはないらしい。つまり、「保守論壇」界隈に流れている噂話やガセネタを盲信した挙句の「百田尚樹発言」である。


たとえば、沖縄の新聞2社に関する「反日新聞」「売国新聞」・・・という話にしても、その根拠の一つは、漫画右翼=小林よしのりの『沖縄論』であろう。百田尚樹ネット右翼、あるいは自民党の政治家たちも、小林よしのりの漫画の愛読者なのであろう。


「田んぼの中に米軍基地が出来、その後、住民が基地周辺に移住して来た」という普天間基地の周辺状況に関する発言も、同じように、「保守論壇」界隈で定説化している噂話を根拠にしている。そもそも米軍基地は、沖縄住民の住宅や土地を、強制退去≒追放の上で、強制摂取したものである。百田尚樹が、米軍普天間基地の成立の歴史を調査し、熟知しているとは思えない。


今、安倍政権周辺の政治家たちにしろ、保守論壇の言論人たちにしろ、あるいはネット右翼と言われる人たちにしろ、情報源の怪しい「噂話」や「ガセネタ」に基づいて、全員一致のファシズム的な政治的言説を展開している。金太郎飴的な言説のオンパレードである。


保守言論人として持て囃されている櫻井よしこにしろ曽野綾子にしろ、あるいは百田尚樹にしろ、威勢はいいが、その論拠を追求されると、何の反論反撃も出来ない。ただひたすら、今回の百田尚樹のように、逃げるだけである。そしてほとぼりが冷めると、また同じことを繰り返す。


自民党の議員たちも、同じだろう。「百田尚樹発言騒動」に対しても、悪いとも間違っているとも思っていない。だから、また繰り返されるだろう。自民党内では、谷垣幹事長主導の「木原稔青年局長更迭」に対しても不満や異論が噴出しているという。


私は、自民党議員たちの異論反論には同調できないが、標的にされたマスコミ・報道機関側を擁護しようとも思わない。マスコミ関係者よ、「表現の自由」や「反権力」・・・を言うまえに、安倍首相との「飲食」を止めたらどうか。


マスコミ関係者たちが米搗きバッタのように、安倍首相との食事会に、平身低頭で出掛けて行くからこそ、安倍首相も安倍政権の周辺の議員たちも、「マスコミって俺たちの言いなりだろう」と思っているのだ。


(続く)


人気ブログランキングへにほんブログ村 政治ブロへ



百田氏発言をめぐる琉球新報沖縄タイムス「共同抗議声明」
2015年6月26日 21:50 琉球新報



 百田尚樹氏の「沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない」という発言は、政権の意に沿わない報道は許さないという”言論弾圧”の発想そのものであり、民主主義の根幹である表現の自由報道の自由を否定する暴論にほかならない。 

 百田氏の発言は自由だが、政権与党である自民党の国会議員が党本部で開いた会合の席上であり、むしろ出席した議員側が沖縄の地元紙への批判を展開し、百田氏の発言を引き出している。その経緯も含め、看過できるものではない。

 さらに「(米軍普天間飛行場は)もともと田んぼの中にあった。基地の周りに行けば商売になるということで人が住みだした」とも述べた。戦前の宜野湾村役場は現在の滑走路近くにあり、琉球王国以来、地域の中心地だった。沖縄の基地問題をめぐる最たる誤解が自民党内で振りまかれたことは重大だ。その訂正も求めたい。

 戦後、沖縄の新聞は戦争に加担した新聞人の反省から出発した。戦争につながるような報道は二度としないという考えが、報道姿勢のベースにある。

 政府に批判的な報道は、権力監視の役割を担うメディアにとって当然であり、批判的な報道ができる社会こそが健全だと考える。にもかかわらず、批判的だからつぶすべきだ―という短絡的な発想は極めて危険であり、沖縄の2つの新聞に限らず、いずれ全国のマスコミに向けられる恐れのある危険きわまりないものだと思う。

 沖縄タイムス琉球新報は、今後も言論の自由表現の自由を弾圧するかのような動きには断固として反対する。


 琉球新報編集局長・潮平芳和
 沖縄タイムス編集局長・武富和彦


人気ブログランキングへにほんブログ村 政治ブロへ


◼️沖縄2新聞が「共同抗議声明」を発表。

安倍政権は「ネット右翼政権」である。安倍政権の正体を知りたければ、これを読むべし。最近の日本の「保守」は「エセ保守」ばかり。山崎行太郎著『保守論壇亡国論』と、佐高信氏との対談集『曽野綾子大批判』は、現代日本人の「思想的劣化」=「政治的劣化」を解明!

⬇︎⬇︎⬇︎

Amazon⬇︎批判
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4906674526?ie=UTF8&at=&force-full-site=1&ref_=aw_bottom_links


安倍政権応援団(ブレーン)の一人=曽野綾子とは何者か?「曽野綾子批判」の元祖・佐高信氏と、「沖縄集団自決論争」以来、曽野綾子批判を続ける山崎行太郎との過激な対談集。
⬇︎⬇︎⬇︎

Amazon⬇︎
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4906674577?ie=UTF8&at=&force-full-site=1&ref_=aw_bottom_links


柄谷行人氏が絶讃、推薦した山崎行太郎の処女作。哲学者・文藝評論家=「山崎行太郎」誕生の書。
⬇︎⬇︎⬇︎

Amazon⬇︎
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4882024977?ie=UTF8&at=&force-full-site=1&ref_=aw_bottom_links










人気ブログランキングへにほんブログ村 政治ブロへ (続きは、「イデオロギーから存在論へ」「文学や哲学を知らずして政治や経済、軍事をかたるなかれ」がモットーの『思想家・山崎行太郎のすべて』が分かる!!!有料メールマガジン『週刊・山崎行太郎』(月500円)でお読みください。登録はコチラから→http://www.mag2.com/m/0001151310.html