文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

何故、皇后陛下は「五日市憲法」を語るのか?

dokuhebiniki2015-06-13




人気ブログランキングへにほんブログ村 政治ブロへ


皇后陛下は、平成2/5年、誕生日に際して、宮内庁<<記者クラブの質問に、次のように文書で回答されている。

問1 東日本大震災は発生から2年半が過ぎましたが,なお課題は山積です。一方で,皇族が出席されたIOC総会で2020年夏季五輪パラリンピックの東京開催が決まるなど明るい出来事がありました。皇后さまにとってのこの1年,印象に残った出来事やご感想をお聞かせ下さい。


以上の質問に、皇后陛下は、次のように、文書で回答されている。公開されている宮内庁ホームページからの引用である。



5月の憲法記念日をはさみ,今年は憲法をめぐり,例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます。主に新聞紙上でこうした論議に触れながら,かつて,あきる野市の五日市を訪れた時,郷土館で見せて頂いた「五日市憲法草案」のことをしきりに思い出しておりました。明治憲法の公布(明治22年)に先立ち,地域の小学校の教員,地主や農民が,寄り合い,討議を重ねて書き上げた民間の憲法草案で,基本的人権の尊重や教育の自由の保障及び教育を受ける義務,法の下の平等,更に言論の自由,信教の自由など,204条が書かれており,地方自治権等についても記されています。当時これに類する民間の憲法草案が,日本各地の少なくとも40数か所で作られていたと聞きましたが,近代日本の黎明期に生きた人々の,政治参加への強い意欲や,自国の未来にかけた熱い願いに触れ,深い感銘を覚えたことでした。長い鎖国を経た19世紀末の日本で,市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして,世界でも珍しい文化遺産ではないかと思います。


私は、普段の皇后陛下の「お言葉」がどんなものか、詳しくは知らないが、この「五日市憲法草案」発言は、かなり踏み込んだ発言であるように見える。ようするに、安倍政権の「改憲路線」に対て、不安と危惧の念を表明したもののように読み取れる。


五日市憲法草案は、「人権」の尊重など、日本国憲法との類似性が指摘されることからも明らかなように、皇后陛下の発言は、日本国憲法を擁護したもののようにも見える。つまり、「護憲」を主張しているように見える。


このほかに天皇陛下も、度々、憲法に言及している。天皇皇后両陛下が、日頃から、憲法憲法改正に深い関心を寄せているらしいことが分かる。私は、安倍政権が推し進めようとしている「憲法改正」について、かなり「憂慮」しているのではないか、と思う。


ところが、これらの発言に関して、八木秀次が、かなり辛辣な批判を「正論」に書いている。

(続く)
人気ブログランキングへにほんブログ村 政治ブロへ (続きは、「文学や哲学を知らずして政治や経済をかたるなかれ」がモットーの『思想家・山崎行太郎のすべて』が分かる!!!有料メールマガジン『週刊・山崎行太郎』(月500円)でお読みください。登録はコチラから→http://www.mag2.com/m/0001151310.html