文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

櫻井よしこと昭和天皇。櫻井よしこは、靖国参拝問題をめぐって、昭和天皇について頻繁に言及しているが、そこには、「保守」と言いながら、また自説に固執するあまり、昭和天皇への畏敬の念が、つまり尊皇の精神欠如しているように見える。

dokuhebiniki2015-05-12




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櫻井よしこ昭和天皇に対する言説は、明らかに「上から目線」である。昭和天皇靖国参拝拒否は、「A級戦犯合祀」が理由だったと書いた「富田メモ」が公開され、話題になったことがあったが、その時、櫻井よしこは、かなり強引なことを言って、昭和天皇を、病状や病状からくる勘違いの可能性まで持ち出して、批判・冒涜している。

スクープを物にした「日経」は7月20日付朝刊トップで同メモを「A級戦犯靖国合祀」「昭和天皇が不快感」と大見出しで報じた。政界、メディア界には早くも、“A級戦犯”の分祀論が高まっている。だが、富田メモ分祀推進の政治的動きに直結させてよいのか。そもそも富田メモはどれだけ信頼出来るのか。

メモの書かれた88年4月28日当時、陛下のご体調が万全でなかったのは周知のとおりだ。前年の9月12日に大量に嘔吐され、22日には手術が行われた。慢性すい炎とされたがガンであった。それから半年後の88年4月25日、誕生日を前に臨まれた記者会見は15分間、例年の半分の時間に制限された。報道各社はすでに万一の場合に備えて“臨戦態勢”に入っていた。その後も思わしくないご病状が続き、翌年の1月7日、陛下は崩御された。
(櫻井よしこ「日本ルネッサンス」)


富田メモ」に対しては、「昭和天皇は病気だったのだから正確な判断力がなかったはずだ(?)」と言っている。要するに、昭和天皇は、ボケていたのだ、と言いたいわけである。櫻井よしこよ、本気か? 「富田メモ」の信憑性をうたがうあまり、昭和天皇の病状まで持ち出し、昭和天皇は勘違いしたか、正確な判断が出来なかったのではないか、と言う。


A級戦犯”の場合も、同じ形をとって、昭和53年10月7日に、天皇に報告された。合祀は10日後の10月17日に、18日には秋の例大祭が行なわれ、昭和天皇は勅使を派遣した。

にもかかわらず、昭和天皇富田メモに見られるような思い違いをされたのはなぜか。

昭和天皇にきちんとした情報が伝わっていなかったのか、伝わっていたにしても御体調が悪くて健全に判断出来なかったのか、或いは忘れてしまわれたのか。または、歴史に明るくない富田さんが事実と異なったことを書いてしまった可能性も考えられます」
と田久保氏は語る。
(櫻井よしこ「日本ルネッサンス」)

つまり靖国参拝を強調するあまり、「富田メモ」は、「富田氏が聞き間違えたか、昭和天皇がボケていたか、勘違いしていたか・・・」であり、昭和天皇が「まとも」であったら、そんなことを言うはずがないとというわけである。


ここでも、櫻井よしこは、最終判断を、田久保忠衛に委ねて逃げている。田久保忠衛が、そういう言ったというわけである。南京事件にしろ無条件降伏にしろ、全部、パクりか受け売りである。唯一の櫻井よしこのオリジナル、「エイズ報道事件」は、封印したままである。つまり絶版である。何故、櫻井よしこは、記念すべき処女作を絶版にしたのか?


受け売りやパクリでモノを言う人間は、しばしば自信過剰になって、トンデモナイ暴論を展開するものである。櫻井よしこの勇ましい言説の詳細を見ていると、櫻井よしこがその典型であることが分かる。「昭和天皇」に関しても、受け売りの中途半端な雑学的知識を、振り回しているだけである。


(続く)


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