文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

改憲オバサン=櫻井よしこは、天皇陛下ご夫妻と「直接対決」できるか? ますます改憲志向を強める安倍首相や櫻井よしこ等だが、彼等の前に立ちはだかる護憲派の代表は、天皇陛下であり、皇后陛下である。果たして、安倍首相や櫻井よしこ等は、天皇陛下ご夫妻の「護憲論」にどう立ち向かうのか?

dokuhebiniki2015-05-06



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2013/10/20、79歳の誕生日に、皇后陛下は、次のような発言を行っている。明らかに安倍首相等の改憲論を批判した護憲発言と思われる。政治的発言を封じられているはずの天皇陛下皇后陛下が、ここまで踏み込んだ、具体的な護憲発言をするとは、安倍首相=櫻井よしこ的な「改憲ファシズム」に、かなりの危機感を感じているということだろう。

「5月の憲法記念日をはさみ、今年は憲法をめぐり、例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます。主に新聞紙上でこうした論議に触れながら、かつて、あきる野市の五日市を訪れた時、郷土館で見せて頂いた『五日市憲法草案』のことをしきりに思い出しておりました。明治憲法の公布(明治22年)に先立ち、地域の小学校の教員、地主や農民が、寄り合い、討議を重ねて書き上げた民間の憲法草案で、基本的人権の尊重や教育の自由の保障及び教育を受ける義務、法の下の平等、更に言論の自由、信教の自由など、204条が書かれており、地方自治権等についても記されています。当時これに類する民間の憲法草案が、日本各地の少なくとも40数か所で作られていたと聞きましたが、近代日本の黎明期に生きた人々の、政治参加への強い意欲や、自国の未来にかけた熱い願いに触れ、深い感銘を覚えたことでした」

皇后陛下が、「五日市憲法」にまで言及して、護憲論を展開するとは驚きである。「五日市憲法」とは、明治時代、自由民権運動の中心地・三多摩地区で、千葉卓三郎という教員が書き上げた憲法草案である。歴史家の色川大吉が、戦後になって、発掘した歴史資料である。


もちろん、明治憲法に採用されたわけではない。しかし、戦後の平和憲法(日本国憲法)との類似性(人権思想)が注目されている憲法草案である。


皇后陛下が「五日市憲法」を取り上げたということは、もちろん、護憲論的見地からであろう。皇后陛下は、「A級戦犯」や「慰安婦」にも言及しているようで、いずれも護憲論的見地からの発言と思われる。天皇陛下が、護憲論的発言を繰り返していることはよく知られているが、皇后陛下まで、具体的に護憲発言をしているということは、両陛下の危機感の現れだろう。


私は、護憲派でも、護憲論者を尊敬しているわけでもない。しかし、最近のネット右翼的、あるいは安倍首相=櫻井よしこ的な「改憲ファシズム」には、断固反対である。「中国脅威論」を叫びたてるだけで、米国の植民地支配に無頓著な憲法改正論とは、自主憲法どころか、「日本植民地化」のための憲法改正そのものでしかない。




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今週=発売中の「週刊金曜日」(ゴールデンウイーク特集号)に、「保守論壇の『スター』たちの憲法観=ぶった切り」を書きました。ご一読ください。


櫻井よしこ八木秀次等の「トンデモ憲法論」について批判的考察を行い、その「口から出任せの稚拙な憲法改正論」を徹底批判しました。





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