文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

曾野綾子ハンナ・アーレント1」ー先日、映画「ハンナ・アーレント」を、岩波ホールで見た。「アイヒマン裁判」の裁判傍聴記「イエルサレムアイヒマン」を書いて、ユダヤ人社会に衝撃を与えた哲学者・ハンナ・アーレントの孤独を、つまり私の言葉で言うと、「存在論的思考」を描いた映画だ。映画としてどういう評価を得ているのか知らないが、映画館は満員御礼だった。切符を手に入れるのも容易ではないらしい。ともあれ、私には面白かった。世間の風潮や流行の言説に迎合せず、つまり、イデオロギー的思考に堕すことなく、あくまでも、自分の「思考」や「言論」に命をかける「存在論的思想家・ハンナ・アーレント」の姿が、美しかった。ハンナ・アーレントと言えば、ハイデッガーだが、教壇のハイデッガーを熱い視線で見つめる女子学生ハンナ・アーレントの美しい姿もあった。私が、かつて高校生だった頃、「こういう生き方をしたい」と思ったものが、そこにはあった 。森の中を散策、抱擁する「ハイデッガーハンナ・アーレント」。しかし、私は、「曾野綾子ハンナ・アーレント」を比較しながら見ていた。同じように「戦争犯罪」に関して、孤独な「存在論的思考」を展開しているように見えるが、その思考の内実は、全然違うと思った。曾野綾子は、明らかに「軍」と「保守論壇」をバックに、イデオロギー的思考と思想言論活動を展開している。『ある神話の背景』(『沖縄戦 渡嘉敷島 集団自決の真実』)で、曾野綾子が依拠する資料や文献、現地取材は、ほとんどが「赤松部隊」側が提供したものである。曾野綾子は赤松部隊側のスポークスマンにすぎない。これだけでも、曾野綾子ハンナ・アーレントの違いは明らかである。(続く)

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参院本会議で特定秘密保護法が成立。

特定秘密保護法が成立=漏えい懲役10年―「知る権利」侵害の危惧

参院本会議で特定秘密保護法が成立し、拍手をする与党議員ら=国会内で2013年12月6日午後11時


 機密情報を漏えいした者への罰則を強化する特定秘密保護法が6日夜に再開された参院本会議で、自民、公明両党の賛成多数で可決、成立した。野党側がさらなる審議を求める中、与党は採決に踏み切った。これにより、防衛、外交、スパイ活動防止、テロ防止の4分野で、閣僚ら行政機関の長が「特定秘密」を指定し、漏えいした公務員、民間人は最高10年の懲役を科される。恣意(しい)的に秘密指定されかねず、チェック機能も不十分など「知る権利」侵害への危惧は残ったまま、公布から1年以内に施行される。(時事通信)


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