2013-01-01 明けましておめでとうございます。今年は、正月早々から、柄谷行人の新著『哲学の起源』(岩波書店)を読んでいます。『哲学の起源』は、アテネのデモクラシーや選挙というものを疑い、イオニアにあったという「イソノミヤ」(無支配)の可能生を考察したものだ。と言ってもよく分からないかもしれないが、柄谷行人は、西洋近代を象徴する現代のデモクラシー社会の次にやってくるかもしれない「理想社会」を、マルクス主義者が考える「共産主義社会」にとって代わるものとして議論しようとしているのだ。言い換えれば、プラトンによって象徴されるギ ・