文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

「小沢事件」と「ドレフュス事件」の類似性。フランスの作家・エミール・ゾラの「私は弾劾する」で有名な「ドレフュス事件」と「ドレフュス裁判」は、フランスの自称「愛国派、保守派」が仕掛けた冤罪事件であったが、一連の「小沢事件」と「小沢一郎暗黒裁判」を彷彿させる。

1898年、エミール・ゾラというフランスの作家は、普仏戦争(独仏戦争)に敗れ、アルザス・ロレーヌ地方を奪われた上に多額の賠償金を課せられ、フランスの国内経済が疲弊していく中で、自称「愛国派、保守派」によって仕掛けられた「冤罪事件」、つまりフランス陸軍参謀本部勤務の大尉であったユダヤ人、アルフレド・ドレフュスが、ドイツ側への情報漏洩とスパイ活動の疑いで逮捕され、証拠もない不当な裁判の結果有罪となり、太平洋の悪魔島に流刑になった「ドレフュス事件」に遭遇して、不当な裁判に対する怒りと正義感から、「私は弾劾する」という激しい抗議文を発表すると同時に粘り強い抗議行動に出た。その結果、フランスの世論は沸騰し、逆に「ドレフュス事件」をデッアゲたフランス陸軍、自称「愛国派、保守派・・・」は次第に追い詰められていく。その後のフランスの歴史を大きく動かすことになる冤罪事件である。むろん、この事件と裁判におけるエミール・ゾラの存在は大きい。しかし、言うまでもなく、ゾラは、ドレフュス個人を擁護したのではない。裁判の不当性に抗議したのである。今回の「小沢事件」と「小沢一郎暗黒裁判」を彷彿とさせるものである。小沢事件もまた、自称「愛国派、保守派」が仕掛けた冤罪事件であることは間違いない。言い換えれば、日本の自称「愛国派、保守派」も、民主党小沢一郎を中心とする「政権交代」の胎動に、かなり追い詰められているということである。おそらく、政権交代を国家的危機と感じ取った日本の自称「愛国派、保守派」は、「政権交代潰し」を、法の原則を踏みにじることも恐れずに実行しようとして一連の小沢事件をデッチアゲようとしているのである。しかし、日本の自称「愛国派、保守派」も、大きな壁にぶち当たっていると言わなければならない。「小沢事件」および「小沢一郎暗黒裁判」には、エミール・ゾラのような有名作家は登場しないが、ネットやフリージャーナリスト・・・による有名無名の一群の批判者たち、つまり「無数の、有名無名のエミール・ゾラ」による抗議運動という新しいスタイルが登場している。今日も、渋谷で「小沢支援デモ」が行われたらしいが、これは、こういう政治家の冤罪事件としては異例のことである。新聞やテレビしか情報伝達の手段がなかった時代だったら、「小沢一郎支援デモ」などというようなことは起きなかっただろう。明らかに政治的謀略に基づく冤罪事件であったにかかわらず、「田中角栄支援デモ」や「鈴木宗男支援デモ」というようなものがありえなかったのは、新聞やテレビが情報を独占していたからである。官僚、検察、裁判所、自民党、マスコミ・・・、日本の自称「愛国派、保守派」が、違法な逮捕や裁判を繰り返すのに必死であるにもかかわらず大きな壁にぶち当たっているは、パソコンや携帯という双方向型の情報発信装置、つまりネットやブログ、ツイッターという壁である。(続く)
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■ 10月2日「小沢一郎VSフツ―の市民・第二回座談会」
 10月2日「小沢一郎VSフツ―の市民・第二回座談会」Ust映像のアクセス数は総計で 78、185に達したということです。小沢一郎氏の肉声が聞けます。興味のある方は、以下のアドレスを、是非、クリックして、開いてみてください。
  http://www.ustream.tv/recorded/17634204  



■「小沢一郎暗黒裁判」の弁護団


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