文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

菅直人首相は「解散総選挙」戦略で自滅する。

自民党主導による内閣不信任案が提出される可能性が高まってきたが、それに対抗する形で菅直人首相サイドからは、しきりに「解散総選挙」の声が繰り返されているが、おそらく、最後の命綱である「解散総選挙」が、逆に菅直人首相の命取りになる確率が強くなってきた。というのも、今,総選挙ということになれば、民主党の惨敗、そして自民党の圧勝という予測が、各種の調査で確実になりつつあるからだ。つまり、自民党を中心とする野党側が、菅直人首相サイドが脅しのつもりで囁いている「解散総選挙」を恐るどころか、逆に「解散総選挙」を期待するようになっているからだ。というわけで、菅直人首相は、いよいよ瀬戸際に追い込まれつつあるわけだが、なんと、ここにきて「天敵」であったはずの小沢一郎に、和解をチラつかせながら、接触を試みているらしい。政権維持のためなら「なんでもあり」という菅直人ならやりそうなことである。そこで、小沢グループは、あるいは小沢一郎は、菅直人のミエミエの「抱き付き」戦略にたいして、はたしてどう対処するのだろうか。鳩山由紀夫は、すでに菅直人首相の囁きとおだてに、いとも簡単に籠絡されていると思われるが、小沢一郎はどうなのか。あきらかに民主党の崩壊と終焉が近づいている。さて、そこで、菅直人首相サイドが、慌て始めた。枝野官房長官が、早速、小沢一郎を名指しで批判し始めたところを見ると、事態の深刻さがわかろうというものだ。産経新聞は、次のように書いている。

【内閣不信任案】枝野氏、小沢氏を牽制2011.5.31 18:05
(産経新聞)

 枝野幸男官房長官は31日の記者会見で、自民、公明両党が提出予定の内閣不信任決議案に民主党小沢一郎元代表が同調の考えを示唆していることについて「民主党の一員として自民党政治を変えるために尽力した小沢氏がこうした行動を取るとは、到底想像できない」と牽(けん)制(せい)した。
また「可決後にどういう政治、枠組みで進めようとしているのか。先を考えないのは被災地との関係で許されない。多くの国会議員が理解いただけると思う」と他の民主党議員が同調しないことに期待を示した。

今更、言うまでもなく、政権交代の当初の目的は、とうに失われているのであって、「民主党の一員として自民党政治を変えるために尽力した小沢氏がこうした行動を取るとは、到底想像できない」とは笑止という他はない。政権交代の意義を否定し、権力欲と名誉欲、出世欲という下世話な欲望の虜になり、政権維持を自己目的化したのは、お前等ではないのか。今頃、政権交代大義を持ち出すとは、盗人猛々しいというべきだろう。


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