文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

花岡さんのブログから。いつもは意見は異なるのですが……。

<<「イラ菅」に戻ってしまった・・・>

 国難ともいえる今回の巨大地震。そのとき、国家リーダーはどうあるべきか。

 阪神淡路大震災のときの村山富市首相は「なにせ、初めてのことじゃから」と対応の遅れを釈明した。

 今回は菅直人氏。いずれも社会主義から政治の世界に入って行った政治家が、政権交代によって首相になった
という奇妙な一致がある。

 菅首相は15日早朝、東電本社に乗り込み、福島原発への対応について、「テレビで爆発音が放映されて1時
間ぐらい官邸に連絡がなかった。いったいどうなっているのか」と幹部たちをどやしあげた。

 廊下にまで聞こえるほどの怒りようだったという。

 これはだめだ。東電の対応のまずさはあれこれ指摘されているが、こういう国家の緊急事態に直面して、国家
リーダーがそんな姿を見せて、どうする。

 発生の翌朝にヘリで現地に入ったり、自衛隊の増員を一気に倍の10万人にせよと指示したり、やることなす
こと、感情のおもむくままに思いつきで行動しているように見える。

 そうではない、ちゃんとやっている、というのだろうが、国民の側からそう見えてしまってはだめだ。

 関係者すべてが不眠不休で、ぎりぎりの力を出して対応に当たっているのだ。どやしまくりたい思いをこらえ
、部下たちの力をどう引き出すか、腐心している地方の首長たちも多いはずだ。

 「イラ菅」が戻ってしまった。この首相は何度もこういう場面を見せつけてきた。厚生相としてエイズ問題な
どにあたったときもそうだった。

 厚生省では大臣室から灰皿を撤去したという。ときに灰皿が飛んでくるからだ。(あの当時はまだ大臣室で喫
煙できた)

 国民すべてがさまざまな境遇、立場で不安にかられているときに、国家リーダーがこういう「短慮型」では困
ったことだ。

 「殿、しばしお待ちを」とうしろから羽交い絞めにしていさめる側近はいないのか。

 もっとどっしりと、周辺にまかせるものはまかせて、テレビカメラの前では、いたずらにピリピリした表情を
見せるのではなく、国民に少しでも安心してもらえるように・・・そういう注文をつけたいのだが、無理だろう
か。

 無理ならば、これはまず民主党に考えてもらわなくてはならない。解散・総選挙をやっているような余裕はな
いから、党内でこれぞ国家リーダーという人に代えてもらわないといけない。

 日本人の礼節さ、倫理観が世界中から賞賛されているのだ。首相がひとりで青筋立てていきり立っているので
は話にならない。

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